AIツールの統廃合
OpenAIの最新AI(LLM)であるGPT-5.6がリリースされ、日本でも各アプリで使えるようになりました。
2022年12月に一般公開されたChatGPTのバージョンは「3.5」でしたが、
いま思えば当時はまだ旧式のロボット的なチャットボットに毛が生えた程度のクオリティでした。
トンチンカンな答えを生成することも多く、これが世の中を変えるとは思えないという感じだったと思います。
2023年03月のGPT-4で一気に進化して自然な会話ができるチャットボットとして君臨し、
3.5と比べるとだいぶ賢くなったという印象を受けた記憶があります。
当時はまだ目立ったライバルがおらず独走状態でした。
このときのChatGPTはモデル作成時点の情報に基づいて回答を生成するため、
リアルタイムの情報収集はまだ不可能という立ち位置でした。
事実と異なる情報をさも事実かのように回答する「ハルシネーション」も問題になりました。
2024年05月のGPT-4oではさらに人間臭くなり、どちらかというと「ユーザーに寄り添う」距離感の生成に偏りました。
この距離感が苦手な人もいる一方、後継モデルが出ても「4oが好き」という人が多かったこともあり、
旧モデルの廃止に反発するデモが起きるほどの騒ぎになりました。
さらに2025年03月にはGPT-4.5がリリース。徐々にライバルも台頭してきてシェアの低下が報道されるようになりますが、
一方でアプリはマルチモーダルAIとしての地位を確立し、Google検索の代わりとしても使えるようになりました。
個人的にはこれと同時に登場したDALL-Eが衝撃的で、2025年はずっと画像生成にハマっていました。
2025年08月に満を持して登場したGPT-5は、当初世間からの評価はあまり肯定的ではなかったと記憶しています。
GPT-4.x系と比べて目に見える進化が少なかったので期待ほど良くなっていないという評判でしたね。
ただこの辺からハルシネーションは明らかに減り、チャットボットとしての信頼性は相当上がったように思います。
自分はこの辺からもうGoogle検索よりもAIに訊く機会の方が多くなりました。
今回登場したGPT-5.6はいままでにない特徴として、
モデルの規模に応じてSol、Terra、Lunaという3種類が用意されているという点が挙げられます。
LunaやTerraはより高速かつ低コストで使いたいときに活用するモデルで、Solは重いタスクをこなすために使うモデルです。
有料プランの自分はデフォルトでSol Mediumを使うようになっていました。基本的にはSolを使う感じなのでしょうか。
まだそこまで使っていないので5.6になったことによるチャット内容の変化は感じ取れませんが、
明らかに変わったことがひとつあります。それはスタンドアロンアプリ「Codex」と「ChatGPT」の統合。
ガワはChatGPTですがフロントエンドはCodexを基本としており、
チャット履歴が羅列されていたサイドバーはそれの代わりにCodexのプロジェクト履歴が表示され、
通常のチャットはサブウィンドウに追いやられてしまいました。
また、これまでのチャットは情報検索や会話のみを目的とする「チャット」と、
ファイルの作成、情報分析、スケジュールの作成などを目的とする「ワーク」に大別されるようになりました。
「ワーク」と従来のCodexの違いがわかりにくいですが、これはコーディング特化か否かということのようです。
ワークやCodexはローカルファイルを取り扱いますが、
これの保管場所はGitリポジトリに基づく「プロジェクト」という単位で管理され、
プロジェクトを持たないワークやCodexの単発セッションは「タスク」という特殊なプロジェクトにまとめられるようです。
旧プロジェクト(AIとナレッジファイルを共有できるセッションのフォルダのようなもの)は廃止されていて、
チャット履歴には旧プロジェクトの所属に関係なくすべてのセッションが羅列されています。
ただしこれはいまのところmacOS版アプリ内部でのみ見られる措置で、
web版やiOS版アプリから見ると旧プロジェクトはまだ普通に使えmercysnowます。
個人的には、2025年以来継続している画像生成プロジェクトや創作プロジェクトは旧プロジェクトで管理していたので、
旧プロジェクトという枠組みが本当に廃止されるなら結構困ってしまいます。
旧プロジェクトはプロジェクト内部で完結するという特徴があったので別アカウント感覚で使っていたのですが、
セッションが外に出ると画像生成も創作もChatGPT側がそれを自分との会話履歴の一部として学習してしまうからです。
関係ない会話で「あなたの創作作品ではこうですが……」みたいなことを言ってほしくないわけですね。
とはいえChatGPTはまだ公式にセッション単位のエクスポート/インポートに対応しておらず、
軽々に消すこともできません。
まぁ、プロジェクト外部の扱いや過去セッションの扱いもGPT-5.6になって変わっているかもしれないので、
これもChatGPT本人と議論しながら扱いを決めていくことにしようと思います。
いずれにしろ、旧プロジェクトでやっていたことも今後はローカルフォルダを作って運用することになりそう。
こうなるといよいよ常時稼働するデスクトップPC的な存在が欲しくなってきますね……。