ひそかな定額減税
Instagramを見ていたらたまたま知ったのですが、来月から今年度限りの「定額減税」がスタートするらしい。
具体的には2024年度06月からかかる所得税を、
家族1人当たり年間合計3万円まで控除するというもの。
06月の所得税が3万円未満なら全額控除され、残りの分が翌月に持ち越されるというシステムです。
扶養家族がいない場合は3万円ポッキリなので正直あまり恩恵は感じられないですが、
要は月給の手取りがちょっとだけ増えるという施策です。
というより、06月ボーナス支給の社会人の多くは夏ボナの手取りがちょっと増えて終わりそう。
これについて思うところは、まず物価高による家計への打撃は想像をはるかに超えているんだろうなということです。
ニュースだと「34年ぶり日経平均最高値更新!」「失われた〇〇年が終わった!」「春闘満額回答多数!」
とあたかも景気の良さそうな話をよく聞きましたが、
円安による物価高に対して給料の伸びは全然追いついていないというのが実態で、
実質賃金は24ヶ月連続減少とあのリーマンショックを上回る長期間低迷を続けています。
財政に余裕がある大手企業は積極的に賃上げを行っているようですが、それでも物価高に追いついていないのなら、
賃上げできないような中小零細が頼みの家庭はもはや火の車であることは想像に難くありません。
あの政府がこれだけのスピード感で対応するくらいなので相当ヤバいのでしょう。
ただ、対応するならするでもっと大々的にアピールすればいいのにと思います。
1人3万円というのが物価高に追いつかない給料を補填するに足る金額なのかと言われると微妙ですが、
それでも全国民対象と仮定すれば3兆円使っているわけです。
リーマンショックのときにも定額給付金という現金給付があり、
バラマキだなんだと相当批判されましたが、今回も本当に意味があるんだろうかと。
全然アピールしている感じがしない上に大した金額でもないので減税されたのに気づかない人も多そう。
政治的な意図があったとしても、それすらも機能しているのか微妙のような……。
それとも自分が見ていないテレビではさかんにCMを打っているんだろうか?
金融・経済界はコロナ禍明けからかなり不安定な情勢が続いていますが、まだ実感はありません。
「年越し派遣村」みたいなニュースが出てきたらいよいよという感じになるのでしょうか。