世界を揺るがす脆弱性
webサイトのバックエンド処理を担うことが多いプログラミング言語「PHP」に深刻な脆弱性が見つかり、
またその情報をハッカーがリークしたことから対応版のリリースを前倒しせざるを得なくなったようで、
今日の23時に配信されたパッチを自分のサイトに適用する作業をしていました。
影響を受けるPHPのバージョンは「5.4以上」。
PHP 5というのは2012年にリリースされた古いバージョンで、とっくの昔にサポートは終了しています。
また、報道によればPHPを使っているwebサイトはインターネット上のwebサイトの実に7割を占めており、
日本だけでなく世界中で大きな影響が出ています。
発端はAIが発見したとのことで、インターネットセキュリティ界隈は当面こういう騒ぎが続くのではないでしょうか。
サポート切れのバージョンでは今回の脆弱性の発表に対する個別のパッチは配布してくれないため、
万が一古いPHPを使っているサイトを運営して存続を望む場合、バージョンアップを余儀なくされます。
しかしメジャーバージョンを上げる場合、さまざまな事情で廃止された関数やクラス、メソッドなどが多数あり、
プログラムの大改修が必要になるケースがよくあります。
しかもバージョンを跨いでの更新となるとさらに問題はややこしくなり、そう簡単には対処できません。
自分もただPHPのバージョンを上げるだけのプロジェクトで仕事をしたことがあります。
つまり、普通なら計画的に時間とお金と労力を注ぎ込んでやることなんですね。
しかし今回、それをしなければ世界中のハッカーの標的になるというリスクにいきなり晒されるわけです。
古いサイトを抱えている小さな会社はごまんとあるでしょうが、そこかしこで炎上しそうです。
大金をかけてリプレイスの依頼を出すのか、いっそ自社サイトは切り捨てるのか……。
ネットに依存しているサービスを提供していると後者の決断もなかなか難しいので頭を抱えることになりそう。
今回のこれはかなり大きな衝撃ですが、長い目で見ればこれはまだ序の口なんだろうなと思います。
古い技術で持ちこたえているようなサイトは今後数年で一気に減らすんじゃないかなと。
いまはまだ、探そうと思えば20年前のキッズが作った個人サイトもないわけではないですが、
Yahoo! GeocitiesとInfoseekのサービス終了でその数は一気に減り、
そしてこれからのAI時代でトドメを刺されることになるのではないでしょうか。
個人的に今回はInternet Archiveも影響を受けてサービス停止中とのことですが、ここの存続が気になります。
Internet Archiveは本家が消してしまったサイトも収集して保存されているわけですが、
古いサイトを抱えているということはあらゆる面でAIにとって格好の餌食とも言えます。
とはいえ、個人としては「それでも存続はしてほしい」と無責任なことしか言えないんですけどね。
自分がネットを知ったころの個人サイト全盛期でサイトを立ち上げた人は、
……まぁ、とっくの昔にみんな卒業しているわけですが、今回の件でさらに振るい落とされていったのではないでしょうか。
もうこれからは個人サイト運営なんて物好きがやると言われかねない世の中に……もうなっている気がしないでもない。