webアプリの大きな一歩
iPhoneの最新アップデート、iOS16.4が配信開始となりました。
普段ならマイナーアップデートは配信後すぐにせずスルーすることも多い自分が、
今回はすぐにアップデートしました。注目している機能の追加があったからです。
それは、プログレッシブwebアプリ(PWA)のプッシュ通知対応!
新ピクチャレ大会構想の段階からずーっと待ち続けていた機能です。
これはアプリ制作の現場を揺るがす非常に大きな変化であり、
ともすればこれをきっかけにPWAが一気に普及して相対的にアプリ制作は縮退するかも。
スマホにおけるデフォルトブラウザには、昔から「ホームに追加」機能があります。
ブックマークをアプリアイコンにして、すばやくサイトを開けるというものですね。
この場合はアイコンをタップするとブラウザアプリが開きます。
あくまでもブラウザアイコンのエイリアスでしかなく、開くのはブラウザアプリです。
これを発展させたものがPWA。webサイト管理者側がPWAに対応すると、
ホームに追加されたwebサイトはブラウザとは別に独立したアプリのように開かれます。
内部的にはブラウザなので、ブラウザを複数起動する仕組みと言ってもいいかもしれません。
このPWAはスマホサイトをアプリのように見せかけるという点で魅力的なのですが、
2023年現在、そこまで普及しているとは言えません。
独立したところで所詮はブラウザでしかなく、
PWA対応が直接的なトラフィック増につながるわけではないからでしょう。
本当に頻繁にサイトを訪れる人にはありがたい機能ではあるものの、
そういう人も大抵Dockに置いてあるブラウザアイコンから閲覧するケースが多いと思います。
しかし、iOS16.4で搭載されたプッシュ機能対応によって状況は一変します。
というのも、ネイティブアプリにあってPWAに無い唯一の機能がそのプッシュ通知だったから。
企業がこぞってネイティブアプリを作るのは、プッシュ通知があるからとも言われています。
プッシュ通知は能動的にコンテンツを探しに行かなくても向こうから訪問を促すため、
大幅なトラフィック増が見込まれるからです。
通知機能を持たないアプリがスマホの奥底で忘れられていることは少なくありません。
せっかくダウンロードしてもらっても起動されなかったら意味がないわけです。
その大幅なトラフィック増に貢献するプッシュ通知をスマホアプリでもできるとなると、
コストを削減したい企業はネイティブアプリを作るのではなくPWAを作ろう、という話になるはず。
ネイティブアプリは開発費もかかるしAppleに登録料や手数料を支払わなくてはいけませんが、
PWAであればそういったプラットフォームの制約は一切無いからです。
またこれは自分自身にとっても嬉しい話です。
新ピクチャレ大会に通知機能をつけるならReact Nativeの習得は避けられないと思っていました。
しかしこれならPWAに対応するだけで無理にネイティブアプリを作る必要はない。
すでに触っているNext.jsがPWAに対応しているので、通知機能の実装に希望が見えてきました。
もしかするとあまり苦労せずとも実装できるかも。
いやー、webアプリの世界はどんどん夢が広がるばかりですね。