検索精度の後退
個人的に、いまビッグテックのインフラで一番の無能はYouTubeの検索だと思っています。
もはや機能していないと言っていいのではないでしょうか。
しかし、以前も考察したようにそれは人気動画をより多くの人に拡散させるための、
ある種意図的に組み込まれたシステムである可能性もあります。
それなら、検索エンジン最大手のGoogleが運営する世界最大のトラフィックを誇るサイトが、
検索エンジンだけ無能であることも納得できます(納得しないですが)。
こないだ、試しにパーソナライズされてなさそうな「子育て」で検索してみたんですよ。
そうしたら卵を抱えたムカデの動画や元2ちゃんねる管理人ひろゆきの動画がヒットし、
子育てのノウハウ的な動画は一本もヒットしませんでした。
これはもはや検索としての機能が機能不全に陥っていると言わざるを得ません。
参考までに、自分はムカデの動画やひろゆきの動画を能動的に検索した覚えはありません。
そのため、検索結果がパーソナライズされているからという言い訳も苦しいものがあります。
しかも最近のYouTubeって肝心の検索結果は10件程度しか表示してくれなくて、
それ以下はオススメ動画を表示してくるんですよね。いやいらねーよと。
いま自分は検索しに来ているんだから関係ないオススメ動画を表示されても困るわけですよ。
さらにページネーションが存在しないので、キーワードを深掘りすることもできません。
是が非でも底辺動画には行かせないという強い意志を感じますね。
人気の無い動画はよっぽど有害なコンテンツが多いんだろうか。
ちなみにそのオススメ動画、以前もディスりましたが「ゆっくり動画」の多いこと多いこと。
見かけ次第全部NG登録しているのですが、NGすればするほど増えている気がする。
なんかもうYouTubeのキュレーションアルゴリズムは壊れているんじゃないかと思うほどです。
「オススメしてくれて良かった」と思うケースなんて本当に稀です。
むしろ邪魔だと思うことの方が圧倒的に多い。
正直、こんなサービスに月1,500円も払っていていいんだろうかと思っているのですが、
ASMRで寝落ちするためには広告無しは必須条件なので仕方ないと割り切っています。
話を戻すと、「子育て」で関係ない有害コンテンツが表示されてしまったので、
試しにマイナス検索(除外検索)をしてみました。「子育て -ひろゆき」という感じで。
しかしこれだけだと一向に除外検索の効果が出ない。依然としてひろゆきが出てきてしまいます。
ダブルクォートで囲ってもシークレットモードを有効にしても同じような結果でした。
ところが、「子育て -ひろゆき -切り抜き」とNGしたいコンテンツを二重に指定したら、
わりと想定通りの健全な検索結果になりました。
除外検索は1つのワードでは不十分で、いくつか重ねると有効なのかもしれません。
にしても、AIによってキュレーションが発達した結果、却って検索が不便になるとは……。
これもビッグテックに権力が集中しすぎた結果なのでしょうか。
こう考えると何も考えずに「AIが発達すれば人生豊かになるやろ」と楽観視するのも危険なのかも。
むしろ以前の方が良かったと思ってしまう可能性も十分にある気がしてなりません。
ある意味、脱中央集権を目指すWeb3構想はこの状況を解決する可能性を秘めているわけですが、
世間に受け入れられているとはとても言い難く、普及にはまだ何十年もかかりそうです。