RADWIMPSの歌詞
2016年に大ヒットしたアニメ映画『君の名は。』。
身体の入れ替わりをきっかけにお互いを知るようになっていく田舎の少女と都会の少年が、
最後の最後でお互いの名前を知る純愛ストーリーです。
個人的に、やはりこれが新海作品の暫定最高傑作だと思っています。
次の『天気の子』も決して悪い作品ではないけど、やはり『君の名は。』は越えられなかった。
(ちなみに『すずめの戸締まり』はまだ観ていません……)
その両作品はRADWIMPSというバンドによる挿入歌が入っており、
こちらもとてもチカラを入れて作られている音楽です。
特に『天気の子』はRADWIMPSによる宣伝効果を重く見たのか、
上映前当時、耳にタコができるほどCMで主題歌を聴いた思い出。
これらも非常に出来が良く、アルバムを持っていてたまに聴くのですが……。
なんというか、少し前からRADWIMPSに対して絶妙にコレジャナイ感を感じるようになりました。
ようやく映画による補正が効かなくなり生の評価ができるようになったのでしょうか。
これ、ファンの前では絶対言えないんですが、妙に歌詞が陳腐に聴こえる。
「恋してる自分に酔ってる」感が強いというか、歌に乗せる語彙が薄っぺらいというか。
もちろん、ティーンズにも共感してもらえるように
あえてそういうコンセプトで作られている可能性は否定しないし、
それはそれでより多くの人に伝わりやすいなど良いこともあるでしょう。
ただ、これら映画の主題歌に採用された楽曲群はメロディーはめちゃくちゃ良いんです。
これがRADWIMPSの強みなのでしょう。
だからこそ、歌詞のクオリティが今ひとつそのレベルに及ばないのが悪目立ちしてしまっている感。
これでメロディーもありがちなコード進行だったら有象無象のバンドとして評価され、
歌詞の陳腐さもそれほど重視されなかったんじゃないかと思います。
この悪評価というか違和感は、近年でトップクラスにヒットした傑作アニメ映画の主題歌、
というポジションでしかもメロディーが抜群に良いという好条件だからこそなのではないかと。
まさしく玉に瑕というやつです。
あるいは、自分がそう感じるのは無理解ゆえなんだろうか?
もう一度映画を観て、歌詞の解説などガイドブックなどを読めば180度変わるかもしれません。
表面的にしか触れていないものは得てして否定的に捉えがちです。
ただ、仮にそうだとしても自分が現時点でイマイチだと感じるその感覚は否定しようがなく、
結局RADWIMPSの楽曲はレーティングを下げることになりました。