作品を買い続けることの重要性
今年は去年から続く仮想通貨の先物取引の負けによる金銭的困窮が打撃となり、
他の趣味はともかく優先度の低い音楽に関しては大打撃を受けました。
具体的には、これまで2007年以来ほぼ毎月5,000円前後のお金を出してアルバムを買っていた習慣が、
今年はほぼゼロになりました。
それでもすでに音楽ライブラリには相当の曲数が存在するため耳が暇になることはなく、
昔入れた曲の掘り起こしができたという良い面もあるにはあります。
ただ、当たり前ですが月5,000円払って新曲を入れ続けるよりも明らかに音楽体験は劣化しました。
5,000円が割に合っているかどうかはさておき、
これまでやってきた毎月新曲を買うという習慣はライブラリを循環させるという点では正しく、
それをしないことで音楽のマイブームがいわば「詰まってしまう」ことに気づきました。
Apple Music等への音楽サブスクへの永続課金が必要と思った理由はいろいろありますが、
それを考慮した上で毎月5,000円で買い続けるよりも明らかにコスパが良いからというのもあります。
単純計算で5分の1ですからね。
音楽は、基本的にその時々で聴きたいと思った楽曲を聴きます。
それは昔の曲を聴きたくなることもありますが、比率としては圧倒的に最近の楽曲が多くなります。
最近の新曲でしかもお気に入り楽曲ならヘビーローテーション入りは免れません。
それ自体は当たり前のことだし、聴きたくて聴いているのであれば問題はありません。
2022年以前、つまり毎月何らかの楽曲を入れていたときは、
何かの楽曲をヘビロテしている最中に次のお気に入りが入ってくるというのが通例でした。
つまり、ある楽曲を飽きるまで聴くのではなく、
そういうライフサイクルを考えずにどんどん新しい楽曲を投入していったわけですね。
その結果、ヘビロテは新鮮度で言うと常に同じくらいの鮮度が保たれることになり、
「まず間違いなく楽しめる楽曲群」としての信頼性がありました。
こういうプレイリストはとりあえずテンションをぶち上げたいときなどに非常に有用です。
2023年は02月を最後に新曲追加が停滞したことで、
ヘビロテ楽曲を選定しようにも同じような楽曲、
特に2023年02月以前の直近1年で入れた楽曲しか選べないということに気づきました。
スマートプレイリストで受動的に聴くかぎりでは昔の楽曲の掘り起こしなどもできるものの、
能動的に昔の楽曲を選んでヘビロテに入れても、
よっぽどのことがないかぎりはプレイリスト全体の鮮度を保てずすぐ飽きてしまいます。
その中でもせめて鮮度がある楽曲といえば、直近1年に入れた楽曲しかありません。
今年はそれを擦り続けてきた結果、音楽自体に強いマンネリ感を感じるようになってしまいました。
一定以上のクオリティや自分の好みに合っていることは大前提としてあるものの、
楽曲自体の鮮度(聴き慣れていない度合い)も大事なのだと痛感した次第です。
言い換えれば、自分はいままで再生数が多い=お気に入り度が大きいと信じてきたけれども、
それが必ずしも耳に需要があることとイコールではないということです。
再生数がめちゃくちゃ多いしいまでも好きだけど、
いまも何回もヘビロテしたいかと言われるとそうでもない楽曲は少なくありません。
今年はスマートプレイリスト(高評価のみのランダム再生)にも相当依存していたので、
なおさら音楽ライブラリそのものが色褪せてしまった感はあります。
結局のところ、音楽ライブラリの健全な維持のためには
「聴いたことのない楽曲」を追い求め続けることがマストだということです。
最新リリースを聴き続けられる土壌があってこそ、相対的に既存楽曲も輝くのでしょう。
カレーが好きだからといってカレーしか食べていなかったら飽きるは当然ですが、
似たようなことが音楽にも言えるのかもしれません。
その意味でサブスク制度は消費者にとって理にかなっていると言えます。
願わくば、来月予定のApple Music加入で来年は2年分の音楽を楽しみたいところです。