推しであり続けることの難しさ
2022年からいわゆるメンバーシップへの課金を解禁したことで、
好きなクリエイターを身銭を切るという行為によって応援するようになりました。
それだけで「推し」を自称していいのかどうかはわかりませんが、
いまのところそれはサービスに対するサブスクを相当断捨離した現在も続いています。
そして身銭を切るという多少のコストを支払う立場になって、
改めて「推しであり続けることの難しさ」を痛感しています。
まず、そもそも1年以上のスパンでコンスタントに活動を続けている人って意外と少ない印象です。
創作物がすごく好みでフォローしていたらいつの間にか活動休止していたとか、
病気などリアルの都合で活動休止を宣言していたりといったケースはザラにある。
そこまで至らなくても開店休業状態に陥っていたり、更新頻度が落ちるケースは非常に多い。
活動ペースを落とさず、しかも長期で活動している人というのは相当限られるのではないかと思います。
さらに、ある程度コンスタントに活動していてもその創作の方向性が常に同じとは限らない。
自分好みだった路線から徐々に方向転換してしまい、いつの間にか好みではなくなっているパターンも多いです。
クリエイターとして成長すればこそ同じ作風であり続けることの方が少ないとは思うのですが、
必ずしも成長後の作風が自分の琴線に触れるとは限らないというのは非常に難しいところ。
そういうところを加味すると、長年のファンであり続けるというのは稀有なことなのかもしれません。
自分も、ここ1年以上メンバーシップに入って累計10,000円以上課金しているクリエイターさんがいます。
しかしメンシに入ってからは明らかに活動頻度が落ち、
正直言ってメンシに入り続けるメリットも見出せなくなってきてしまいました。
それでも過去作品が自分にとってレジェンド級のクオリティであることは疑う余地もなく、
願わくばそれに匹敵する作品を作ってほしいという気持ちはいまでもあります。
なにしろ、それを作れるのは世界中でこの人しかいないわけですから。
しかし、当たり前ですがファンが活動方針にクチを出す権利はありません。この辺は非常にもどかしいところです。
メンシで微課金するよりも、いっそのことビジネスとしてお金を出して制作依頼を出した方が早いのかもしれない。
まあ、その方はSkebなどのリクエストサービスを受け付けていないので無理なのですが……。
メンシに加入してから活動頻度が落ちたり作風が変わるなど負の側面が目立つようになるのは、
サブスク相応の価値を提供してほしいという暗黙の期待があるからなのかもしれません。
しかし、さすがに課金しておいて期待はしないというのはちょっと理にかなっていない気がする。
こうやって損得勘定で考えてしまうのは、
「クリエイターそのもの」のファンというよりは作品に対するファンでしかないことの限界なのでしょうか。
しかし表に出てこないかぎりはクリエイターそのものを好きになるのもなかなか難しいよなと思いつつ。
イラストレーター兼VTuberとして人気を博している「しぐれうい」はある意味最強の成功例ですが、
ここまでの才能を持っている人はそうそういないわけで……。
ただ、クリエイター自身のプロモーションはもっと重視されてもいいのかなとふと思いました。