スクエニの凋落
国民的RPGと評される長寿シリーズ2作品を抱えるスクウェア・エニックスがヤバいそうです。
社運をかけたであろうFF16の売り上げが思いの外伸びなかったため、
これによって株の失望売りが相次いで時価総額が2500億円も暴落したのだとか。
その後、もうひとつの長寿シリーズであるドラクエブランドから
『ダイの大冒険』のゲーム版を出したのですが、レビューサイトでは踏んだり蹴ったりの酷評。
ダイの大冒険といえばドラクエ全盛期に連載された漫画でコアなファンも多いそうですが、
そのコアなファンをして「発売して欲しくなかった」と言わせるほどの内容だそうです。
近年はソーシャルゲームにも相当チカラを入れている印象のあるスクエニですが、
FFシリーズを題材としたバトロワで大失敗したと思いきや
今度はドラクエで同内容のタイトルを出してあまりの完成度の低さに炎上するなど
かなりの迷走が続いているようです。
20年前はスクエニといえばソフトウェアメーカーの覇権企業というイメージでしたが、
いまとなってはその面影も無くなってしまいました。
今冬、満を持して『ドラゴンクエストモンスターズ3』がリリースされるそうですが、
果たしてどうなることやら……。
まあ自分はドラクエもFFもナンバリングタイトルは何ひとつ遊んでいない非国民なので、
蚊帳の外から非難しているに過ぎないのですが、その上で無責任なことを言うと、
ドラクエFFシリーズの新作はどうも「過去の栄光に縋っている」感が拭えないんですよね。
FFシリーズで一番売れたFF7を何度も何度もリメイクしたり。
スマホアプリも過去の名作のリメイクだらけです。
まあ無難に売れるので悪い選択ではないとは思いますが、
20年来のファンには売れるかもしれないけど、新規のファンを取り込むのは難しいと思います。
古参は基本的に減る一方なので新規を取り込まなければどうしようもありません。
しかしこのご時世に初代ドラクエを初めてプレイして面白いかといえば、面白くないわけですよ。
かといって、人気キャラたちにバトロワをやらせれば受けるかといえばそうでもない。
昔ながらのファンはバトロワに馴染みがないので手が出しづらいし、
新規ユーザーにとってみればフォートナイトとかApex Legendsの方が面白いわけです。
バトロワは開発も運営も難しいしそもそもキャラクターありきの世界ではないので、
スクエニのようなメーカーが土俵に上がるのはかなり難しいのではないでしょうか。
自分はFFシリーズで唯一「クリスタルクロニクル」シリーズだけはハマりましたが、
あれはナンバリングシリーズに無い協力アクションRPGとしては良い出来だったと思います。
そういうアプローチでIPを活用すればいいのに、と思わなくもない。
『チョコボスタリオン』や『トルネコの大冒険』みたいに。
いちおうオクトパストラベラーとかは近年そういうアプローチで成功している部類なのでしょうか。
率直に言えば、ナンバリングタイトルみたいな過去から地続きのシリーズは
もう無理に出さなくてもいいんじゃないかと思っています。
それよりも、IPを活用しつつ新しいゲーム性を提供する外伝シリーズに注力すべきなのかなと。
そうやってIPの価値を十分高めてからナンバリングタイトルを出すのはアリかも。
いまの時代、ナンバリングはよっっぽど出来が良くないと方々から叩かれるだろうし……。
20年の歴史があるということは
それだけファンが面倒くさい勢力になっているということでもあるわけで。
おそらくFFドラクエより成功しているであろうポケモンも近年は叩かれまくっていますしね。
リストラポケモンを出すなとか、グラフィックがひどいとか。
そう考えると、同一IPで長年やっていくことの難しさとそれに依存することの危険性を改めて感じます。