honto通販サービス終了
大日本印刷やジュンク堂など出版・書店最大手が運営する書籍販売サービス「honto」にて、
紙書籍の通販サービスの年度内終了が発表されました。これに伴い「読割50」も終了するようです。
通販サービスについてはまあジュンク堂が無くなるわけではないのでいいのですが、
読割50の終了は個人的にはかなり致命的だと思っています。
これは、系列店で紙の書籍を買うと同じタイトルの電子版が5割引で購入できるという制度。
自分はこれを利用して紙の書籍を買ったら割引を利用して電子版も買うようにしていました。
普通に買うと紙の書籍2冊分のコストがかかりますが、この制度があれば1.5倍で済みます。
カフェなどでがっつり読みたいときは紙で、電車内などの隙間時間は電子版で、
という棲み分けもできていたので、読みたい本は両方とも買うのは理にかなっていると思います。
しかし「読割50」が廃止となるとコストが2倍に戻ってしまうので、
hontoというプラットフォームにこだわる理由が無くなってしまいます。
これまでは紙の書籍も池袋や丸の内まで足を運んでジュンク堂で買うことを徹底していましたが、
今後は最寄駅の書店で買っても特に問題なくなります。
またhontoの電子書籍リーダーは本棚をカテゴリ分けできないのが長年の不満で、
いつぞやに要望を送ったこともあるのですがいまだに改善せず使い勝手も微妙でした。
Amazon謹製の電子書籍リーダー「Kindle」を試してみると普通にカテゴリ分けもできるので、
もはや紙の書籍も電子書籍もhontoにこだわる理由が無くなってしまうことになります。
唯一の懸念はこれまでに買った電子書籍を移転できないことですかね。
これをKindleで全部買い直すのはちょっと……。
それにしてもhontoを運営している系列店は冒頭に書いた通り業界最大手なので、
このクラスでもサービス終了してしまうというのが結構びっくりしました。
ここ最近はほぼログインボーナス機能だけのサブスク「ケイドク」をリリース後1年で終了したり、
競合他社は5年以上前からやっている漫画アプリサービスをいまさらスタートしたりと
運営方針としてかなり迷走している感があり、その矢先の通販サービス終了。
渋谷のジュンク堂も閉店したし、最後の砦である実店舗もかなり危ういんじゃないだろうか。
ネットサービスと実店舗との連携を重視したコンセプトはユーザーにも恩恵が大きいだけに残念。
結局国内の企業はどんな規模であろうとAmazonには勝てないんだなあと改めて思います。