うさまるの余生
2018年末に親が保護したホーランドロップのうさぎ、「うさまる」が虹の橋を渡ったとの知らせが届きました。
うさまるは実家の付近で捨てられていたのを親が保護し、
そのまま正式な手続きを経て我が家の家族になったという経緯があります。
そのため誕生日はもちろん何歳なのかもわからず、
獣医の話では「それなりの歳なのではないか」とのことでした。ちなみにメスでした。
去年末、健診で首の付近に大きな腫瘍が見つかり切除する大手術をしました。
人間に換算するとキロ単位に及ぶほどの大きな腫瘍でしたが、手術は無事に成功。
しかし年末年始に長いしゃっくりをするようになり、
獣医に見せたところ悪性腫瘍が肺にも転移しているかもしれない、とのことでした。
それを親から聞いたとき、まさか……と思いましたが嫌な予感は的中してしまい、
1年と11日遅れてニャーさんの後を追う形となってしまいました。
捨てられていたという経緯もあり、残念ながら最後まで人間に懐くことはありませんでした。
最近は多少ならテリトリー内で一緒に遊ぶことができるようになってはいたものの、
檻の外で一緒に暮らしたり、抱っこしたりといったことはまず不可能。
うさぎは鳴くこともないため感情が分かりにくく、
さすがに今回は個人的にも十分に愛でる前に喪ってしまったという後悔の気持ちがあります。
親は動物に対して慈悲深い性格で、我が家に来た動物たちはみんな訳ありの事情を抱えていました。
クロはガタイが良すぎてペットショップでずっと売れ残っていたし、
ニャーさんは本来は高級品種ではあるものの、模様が不適格なので血統書をもらえなかった哀れな猫でした。
そしてうさまるに至っては一度人間に見捨てられるという過去を抱えた小さな命でした。
これら3匹を最後まで面倒見るということは並大抵の愛情では成し遂げられないでしょう。
そういうことができるというのは、自分の親ながら尊敬しているところです。
2005年から始まった我が家の動物たちとの触れ合いは、20年後の今日ひとつの幕引きとなったのでしょう。