子沢山は居づらい社会
自分が住んでいる多摩地域はベッドタウンとしての性格が強く、それゆえ子どもが多いです。
この街に住んでいると少子化問題なんて別の国の話なのではないかと思うくらいです。
ほとんどの親子に問題は見られないのですが、
昨今ネット上でよく問題になる「毒親」のような親もたまに見かけます。
子どもを論理的に詰めて困らせている母親が多いですね。
さすがに暴力は見たことがないですが、そんなことしたら即通報されるのが現代です。
そしてほとんどの親子は親1〜2人+子1人という組み合わせが多いです。
まれに2人連れている親も見かけますが、3人というのは見たことがない。
しかし先日、初めて3人以上連れている親子を発見しました。
ガパオライスを食べに牛丼チェーンの松屋へ行ったら、
テーブルを3台占拠した親子が談笑していました。
かなり若いママ2人はおそらくママ友の類なのでしょう、そしてそれらの子どもが5人。
2世帯で5人なのでどちらかは必ず3人以上です。
それがまーうるさいのなんの。7人が周りの目を気にせず大ボリュームでしゃべるわけですからね。
加えて、ママ友2人は終始ジャニーズの話に夢中で子どもには目もくれない。ほぼ放置状態です。
かと思えば、トイレに行きたいと一人がせがむと
「ああ? 本当にトイレなの? 本当なんでしょうね?」となぜかキレだす始末。
そんなことで責める必要あるんでしょうか。ああ、これが毒親ってやつなのか……と思うと同時に、
自分にはこの厳しいコンプライアンスの世の中で子育てするのは絶対無理だと改めて思いました。
昭和〜平成中期までは多産も珍しくないのでこういう光景は市民も慣れていたのかもしれません。
しかし、いまとなってはそんな状況はレアもレアなわけです。
そしてレアケースだからこそ実際に出くわすとけっこう不快感というか、抵抗感が強い。
あんなに公共の場で騒いでいたらどこかでトラブルになるに決まっています。
そして、親がそれを避けたいと周囲の人を慮って神経を尖らせていたとしてもどうにもならない。
叱ったり殴ったりしたらそれはそれでまた問題になるからです。
そういう、求められる倫理と子どもの特性の矛盾した状態での板挟みの結果が、
ああいう毒親体質というか、放任体質につながっていくのでは……と少し思いました。
まあそれにしても松屋みたいな格安飲食店に来て子ども5人放置してジャニーズの話すんなよ……
とも思いましたが。
こう考えると保育士って本当にすごい職業ですよね。
現代人がなるべく避けたい子どもの喚き声を一身に引き受けてくれるのですから。
その保育士が生きていくのも精一杯なくらい待遇が悪かったり、
老人たちに保育園の建設を猛反対されて断念したりしているのは本当に現代の闇だと思います。
自分さえ良ければそれでいい、という価値観の世の中で子育てをするのはあまりにも息苦しい。