Chrononglyph

ネットリテラシー

#7998

炎上中毒

ゲーム系ブロガーで重度のふとももフェチの「ゲムぼく。」さんが、
自らを誹謗中傷してきた相手にアンケートを実施する という自傷的な企画を旧Twitterで発表していました。
サンプル数がかなり少ないのが微妙なところですが、
結果として誹謗中傷する人の属性は誹謗中傷が悪いことだということを十分に知ったうえで、
自らが誹謗中傷を受けたことがある人が多数派ということが判明。
また、SNS上の誹謗中傷は「その投稿が本人に届くかどうか」は誹謗中傷した人はさして意識しておらず、
それどころか「相手を傷つけたい」という意識さえも曖昧だということがわかりました。
一言で言えば、それは実は「明確な悪意」があるわけではない、ということです。


さて、はあちゃまの精神崩壊(#07988 / 2025年10月29日)以降ガタガタのホロライブですが、
今度は長時間配信をすることで定評のあるVTuber、「博衣こより」が炎上しました。
こよりさんはいろんなゲームを長時間配信する根っからのゲーム好きとして知られるVTuberですが、
それに対してある一般ユーザーが
「(ファイナルファンタジータクティクスなどの)RPGのストーリーは上っ面の理解だけで進めているな」
というような見解を投稿したところ、それをエゴサしていたのであろうこよりさんが発見
(VTuberタレントは自分に言及しているファンにリプライを送るファンサも行っているので、エゴサはその一環)。


こよりさんが「私はFFTもちゃんとストーリーをしっかり読み込んでからやってるよ! 偏見はやめてね(要約)」
という主旨のリプライを送ったところ、なんやかんやあって炎上し謝罪まで追い込まれました。
個人的には、これはもういわゆるVTuberアンチ、ホロライブアンチがいかに頭がおかしいかが露呈しただけで、
こよりさん本人は「何も悪くない」と断言できます。
アンチ側は「ファンネルを飛ばしたのが悪い」などと言っていますが、めちゃくちゃな暴論です。
だったらインフルエンサーは自分に関して間違った情報を流布している人に指摘してはいけないのかという話になる。
それに対して「はい、そうです」というのが彼らの考え方で、有名税と言うそうです。終わってますね。


ファンネルというのはインフルエンサー本人の投稿にファンの援護が付随することを指すネット用語で、
この場合は「博衣こよりが多数ファンをけしかけて意見の異なる一般ユーザーをねじ伏せた」と解釈されるわけです。
確かに今回のようなケースはわざわざ本人の出る幕ではなかったというのは事実ですが、
偏見に満ちた投稿に対して指摘することそのものは誰にも責められるものではありません。
そもそも「偏見やめてね」は攻撃でもなんでもないわけです。
責められるとしたら本人というよりファンの行動でしょう。


自分は今回のこの件で、事実がどうであれVTuber、特に企業系のタレントが炎上する方が都合が良い人がたくさんいて、
彼らはピラニアのようにゴシップやトラブルが起きるのを口を開けて待っているのだと感じました。
サブアカでこの件をつぶやくといつもの20倍くらいのインプレッションが入るので、想像以上にピラニアの数は多いです。
社会的弱者にとっては自分が努力するよりも他人を蹴落とす方が楽で気持ちいいというのは真理だと思いますが、
誹謗中傷が少ない手間で快楽と一体感を得られる強烈な娯楽として、
もはや体に染み付いてしまった中毒者が世の中にはたくさんいるのかもしれません。
そしてVTuberという属性は、どうしても彼らのターゲットになりやすい立ち位置なのでしょう。


じゃあそんな彼らがどうしようもない「悪」なのかというと、ここで冒頭の話に戻るわけです。
実は炎上に加担している人たちは悪意があるわけではないらしいんですね。
それどころか本人に届くかどうかさえ明確に意識していないという。
要するに「炎上」という一種の娯楽を楽しんでいるにすぎないわけで、
おそらくほとんどの人はこよりさんに対して明確に「傷ついてほしい」と思っているわけではないのでしょう。
そもそもVTuberはよく炎上しますが、VTuberが一般人に実害を与えるケースというのはほぼ皆無のはず。
復讐や報復といった動機で炎上することはあり得ないわけで、
ほとんどは今回のようにちょっとした価値観の違いでしかないのでしょう。


ここまでを考慮すると、やはり諸悪の根源はSNSというシステムにあるような気がしてなりません。
イーロン・マスクが「旧Twitterは対戦型SNSだ」と言ったように、
旧Twitterのような無法地帯のプラットフォームは意見を戦わせ、誰かを殴って快楽を得るプラットフォームなのでしょう。
「人類にSNSは早過ぎた」とよく言われますが、本当にこのままでいいのでしょうか。
このまま放置してシステム改革も法整備もしなかったら、22世紀になったとき、
「21世紀の人たちはよくネットでレスバしていた」などと言われてしまうんじゃなかろうか……。


#7752

創作活動と自我

以前、『原神』の二次創作界隈でイラストレーターとして活動されている方が、
「絵師は自我を出すなと言われるけれど、私は無理。自我を含めて私なのだからそれを受容してほしい
というような趣旨のつぶやきをしていました。
ここでの「自我」とは、イラスト活動とは関係ない私生活上の感情表明、
特にネガティブな感情を発露することを指しているのでしょう。
それを創作アカウントで表に出すことを許してほしい、というような意味合いに聞こえます。


また別のケースで、イラストレーターとしては商業レベルかつVTuberとしてもトップクラスの「しぐれうい」が、
コンプティークという雑誌の付録として世に出た自身の顔が描かれたお面について、
「私以外の推しのイベントでお面を付けていくのはちょっと違うよね。 推し活動に自我を出しちゃダメでしょ
という趣旨の話をしていました。
ここでの自我とは、ファンの自己都合(承認欲求)でTPOを逸脱するという意味として解釈できます。


両者は同じ「自我」について話していると言っても微妙にニュアンスが違いますが、
根っこの部分では共通していることをそれぞれ真逆のスタンスで主張していると考えられます。
これを、「しぐれういの言っていることが正しい」と言ってこの話を終わらせることは簡単です。
推し活動にしろそれ以外にしろ、趣味別にコミュニティが細分化された現代でTPOを守ることは大事だし、
そういう空気を読み取れない人はどこへ行っても疎まれる傾向にあると思います。
ただ、じゃあ前者の絵師さんが絶対間違いなのかと言われるとそれもそれで微妙なところではある。


確かに創作アカウントで私生活に関する発信やネガティブ発言をすることは
少なからず創作物に対するイメージ低下につながり、
誰よりもまず発言者本人にとって良くないことであるのは確かです。
しかし、絵師は何もアイドルではない。潔癖を求められているわけではありません。
また絵を描くだけの機械でもありません。
活動を通じてできた人間関係で、「自分のことを深く理解してほしい」と思うのは当然の成り行きであるように思います。
パトロンサイトで日常的な日記を書いている絵師さんは多くいるし、
それをも「自我を出してはならない」と切って捨ててしまうのは厳しすぎるような気がします。
基本的に承認欲求欲しさにするイラスト活動は割に合わないと思うので、
負の側面も受け入れてもらってやっとトントンだと言われればそうなのかもしれないなと。


とはいえ自分は結局この絵師さんの意見には反対で、しぐれういの言っていることは正しいとは思います。
ネット活動の場でプライベート色の濃い部分を表に出すと、たいていネームバリューの毀損にしかならない。
またファン活動として、たとえばさくらみこのライブにしぐれういのお面を付けていくのは誰が見てもNGで、
そういう意味でのTPOを逸脱した行為が歓迎されないのは確かでしょう。
表現者もそのファンも、「自我」を出しすぎず抑制してこそお互いにクリーンなオタク活動ができるというのは確かだし、
そういうコンセンサスを醸成させていくことが界隈全体にとって良いということは間違いないと思います。
オタク活動の場というのは、決して自分という個人的な存在がヨシヨシされるためにあるわけではない。


ただ、素の自分を表に出せないせいで活動そのものが息苦しいと感じることが多々あるのもよく分かります。
自分は実はそんなにすごい人間ではない、
こんな弱っちいところもあるんだと理解して欲しくなる衝動というのはある。
特にTwitterの場合、「私生活を公開するアカウント」と「趣味としての活動の場」が混同しているケースもあり、
なおさら難しい問題になっているのではないでしょうか。
しかし、そういう諸々の事情をグッと堪えて表に出すべきことだけを表に出すのがプロだとは思うんですよね。
たまーに商業レベルの絵師さんなのにTwitterで政治的主張をしていてガッカリさせられるケースがありますが、
創作で食っていくならそういうことはリスクにしかならないと思うわけです。
それは何も商業レベルにかぎらず、承認欲求が欲しくてしているというレベルでも同じことです。


これについては、本当にTwitterというプラットフォームの悪いところだなというところに尽きますかね……。
やはり自分は一貫してTwitterアンチなのだと再認識しました。


#6987

Googleマップを通報しまくる

電車の中やちょっとした空き時間に手持ち無沙汰になってしまったとき、
たまーにやっている密かな趣味があります。
それは「GoogleマップやApp Storeのレビューを通報しまくる」というもの。
具体的にはGoogleマップなら都内の駅や主要な観光スポット、
App Storeなら大手企業が提供しているアプリなどに投稿されているレビューです。
主要駅や大手企業のアプリには、意味不明なレビューや画像を投稿するアホがよく登場します。
駅とはまったく関係ない画像を投稿したり、
アプリとはまったく関係ないカスタマーサービスでの応対の愚痴を書いたり。


これらはレビューとして無価値であるばかりでなく、企業や駅などのイメージ低下のみならず、
GoogleマップやApp Storeのレビューそのものに対する不信にもつながるため、
プラットフォーマーとしてもこういうレビューは削除対象となっています。
そのため、通報すると割と高確率で削除してくれるんですよね。
有害レビューはプラットフォーマーにとっても企業にとっても、
またレビューを参考にしたい利用者にとってもメリットが存在しないため、
通報はかなり有意義な貢献だと思っています。
アホが懸命に書いた長文レビューを削除させるのもなかなか痛快なのでオススメです。


まあ自分は利用沿線やランキング上位のアプリを巡回する程度ですが、
もう少し手を広げてAmazonのレビューやYouTubeのコメントなどを監視してみてもいいのかも。
自分一人が通報したところで大した効果は無いのかもしれませんが、
「アホな投稿を見たらレスポンスせずにまず通報」という風潮が広がる一助になればと思っています。