Chrononglyph

一般ニュース雑感

#7657

まったく知らない流行語

2024年の流行語大賞は「ふてほど」だそうです。
流行語大賞と言えば全然流行っていない言葉が選出され炎上するのが毎年恒例になっていますが、
去年まではそれでもまったく聞いたことがないわけではなく、頭の片隅に引っかかるワードではありました。
今年は完全にすり抜けましたね。あとで調べたらドラマのタイトルの略称だそうです。
流行語大賞はたまに過度に政治的なワードを捩じ込んで大炎上することがありますが、
今年のこれもかなりのレベルで炎上しそうな気がします。すでにWikipediaは荒らされ始めており、
そして、毎年こうして炎上して注目してくれるので炎上マーケティングとしては大成功と言えるでしょう。
真面目に無難なワードを選出していたらもうとっくに世間に忘れられた存在になっているんじゃないだろうか。


ちなみに一般向け(?)の流行語大賞の対抗馬であるネット流行語も健全かというとまったくそうでもありません。
去年はビッグモーター問題の罵詈雑言がしれっと銅賞に入っていて、
こっちも普通にゴシップ系くさい気持ち悪さはある。
「猫ミーム」「8番出口」「アザラシ幼稚園」等を選出している「SNS流行語大賞」がぱっと見一番健全っぽいですが、
これは趣旨の通りSNS(というよりTwitter)の流行を反映したもので世間のそれではなく、
結局今年世間で一番注目されたものはなんだったんだろう……とモヤります。
まあ、強いて言えば能登半島地震、酷暑(男性の日傘)や闇バイト関連がトップトピックスだったように思いますが。


これはあくまでも個人的な考えですが、あんまり声高に流行語大賞を批判するのも、
「自分の知っていることがすべて」と言わんばかりで格好悪いと思うんですよね。
そういうコンプライアンスに支えられて流行語大賞の選考がやりたい放題になっている側面もありそう。
(国をひとつのコミュニティとする前提の)流行語という概念自体がいわばこの多様化社会に逆行しているわけで、
そう考えるとなんというかもう流行語大賞という文化そのもののオワコン化を感じます。
もちろん各クラスタでそういうものはあってもいいと思いますが。


ちなみに自分個人の今年のマイブームは(1人だけの流行語というのは語弊があるのであえてこう表記します)、
まあ新規開拓という意味でもVTuberになるんじゃないかなと思います。
ただ、年末現在すでにその勢いは相当落ちていますが……。


#6984

動画世代の暴走

ここ最近、バイトテロの再来ともいうべき現象が世間を賑わせています。
回転寿司チェーンでの迷惑行為をTikTokにアップして大炎上している若者たちのことです。
こういう店の信用を貶める迷惑行為はちょうど10年前にも流行り、
当時はもっぱらアップする先がTwitterなのでTwitterの民度の悪さを揶揄して
「バカッター」などと呼ばれていたことは記憶に新しいところです。
時代を経て、最近はそういうアホなことをする輩はもっぱらTikTokにいるらしいですね。


なぜこんなアホなことをするんだろうという話になると、
自分はやはり承認欲求の暴走であるという可能性を捨て切ることができません。
つまり、スキルの低さ、社会的地位の低さゆえに
社会に認められた真っ当なやり方で承認欲求を満たすことができない人たちが、
それでもなお承認欲求を得るためにあえてモラルに反することをしているのではないかと。
実際、こういうことをすれば炎上という形ではあるものの大きな注目を浴びます。
それによって他者の目に自分の存在を初めて見出すことができる。
もしそうしなかったら誰にも気に留められず孤独を歩むことになります。
そうした孤独に耐えられないからこそ、アンチモラル的な行動に至るのではないでしょうか。
つまり、飲食系テロをする若者の根底には強い欲求不満、寂しさがあるのではないかと。


自分はギリギリデジタルネイティブではないので現世代の気持ちはわかりませんが、
生まれたときからSNSがあり、
フォロワー数やいいねの数で競わされるのは非常に大きな格差を生んでいると思います。
勝ち組インフルエンサーは好きなことをして稼ぐことも難しくない社会である反面、
何をしても認められない負け組は数値によって自分の無能さを突きつけられる非情な世界です。
若者たちが承認欲求に苦しんでいることは、
たとえば一昨年流行ったAdoの『うっせえわ』などの流行からも見て取れます。
最近は『可愛くてごめん』というSNS格差社会をテーマにした歌も流行りはじめています。
こういう光景を見るとスマホ普及前に思春期を通り過ぎて本当に良かったと思います。
現世代の承認欲求を満たせない人たちの苦しみは計り知れません。
結局その不満が今回のような迷惑行為や、
あるいは迷惑系YouTuberが支持される要因になるのではないでしょうか。


SNSが無かった時代の「スキル不足の承認欲求暴走」は、
いわゆる黒歴史、厨二病で済んだというイメージです。
せいぜい掲示板で叩かれるという程度の炎上に留まっていたというイメージ。
モラルの壁を超えたケースで言うと、自分が知っている中では「加工師」の件くらいですかね。
まあ探せばもっとたくさんあるのでしょうが、
とにかくネット全体が良くも悪くもレベルが低かったのでその程度で済んでいた。
最近はその点、求められるレベルも高く評価も明確で生活に占める重要度も上がっているので、
失敗して叩かれれば文字通りに人生を無駄にする危険性すらあるのが怖いところ。
あっという間に個人情報を拡散され、最悪の場合引越しを余儀なくされますからね……。


まあこの辺は2013年のバイトテロの頃から言われていたことですが。
それに関して個人的に思うのは、とにかく日本はネットリテラシー教育が不十分すぎることですね。
学校教育が技術革新にまるで追いついていない感じがします。
もしこの10年でそれが多少なり改善していたらこんな事件起こっていないはず。
教育が変わっていないから世代が変わっても同じ事件を繰り返すのでしょう。
というわけで、この一連の騒動は元を辿ると教育界隈に責任の一端があると思っています。