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#7248

いじめは非極端なケースが厄介

センシティブかつ近年深刻化していてしかも身近な問題に、学校における「いじめ」があります。
これは非常に多岐にわたるケースがあって一概に言えないというのが率直なところです。
「いじめは犯罪であり、ゆえに加害者が100%悪い」「いじめはヒトの本能である」
「いじめられる側のコミュニケーション能力に問題がある」等々いろいろな主張はありますが、
どれも完全に正しいとは言い難いものがあり、難しいところです。


いわゆる「いじめ」の中には暴力、恐喝など明確に犯罪と同等のものがあり、
これはよく言われていますがいじめなどとオブラートに包まずに犯罪(少年犯罪)と言うべきで、
教育委員会などを通さずにさっさと警察を呼ぶべきだと思います。
よく学校側が隠蔽しようとしたとかで叩かれることがありますが、
そもそも暴力事件であればそれは学校側がどうにかできるような話ではない。
学校内部は治外法権でもなんでもないんですから、暴力事件なら警察が介入するべきです。


むしろ問題はそういう極端な例を除いた、
「からかい」と「犯罪」の中間にあるいじめだと思います。
それは社会の風潮や時代背景などによって許容されたりされなかったりして、
その明確なボーダーラインはいちいち明文化されていないため公平なジャッジが困難です。
これは近年面倒くらいほど増えている「〇〇ハラ」も同じことが言えます。
昭和時代に許されていたことが現代では許されないというケースは非常に多い。
しかし、だからといって「被害者側が傷ついたと主張すれば全部いじめと認定する」
というのは暴論だと思います。
それを許したら極端な話、受け手側の解釈次第であらゆる言動がいじめになり得るからです。
傷つきやすさによっていじめなのかどうかが変わってくるのであれば、
それは加害者に100%の責任があるとも言えなくなってくる。むしろ弱者特権の世界になります。
そんな状況になってしまったら弱者はますます人から避けられるようになるでしょう。
でも、だからといって「傷つく方が悪い」なんて言い出したらいじめはやりたい放題になる。


以前、相手を慮ることができないことこそがコミュ障だという話を書きましたが(#07174 / 2023年08月08日)、
そういうところにいじめの根本的な原因があるような気がしてなりません。
定型発達(一般人)なら空気を読んでからかいの範囲を超えないように配慮できても、
いわゆるASDやADHDは空気が読めないのでそのボーダーラインを認識することが困難です。
だから本能の赴くままに良識の範囲を越えてどんどんエスカレートしていってしまう。
実際、この手のことが苦手な発達障害といじめは有意に連関があるそうです。
それは被害者のみならず加害者もそうだということです。


もちろん、相手が十分傷つくのを知った上で体の良いサンドバッグとしていじめ行為を行う、
というケースもあり得ますが、これは相手を慮る以前に根本的な倫理観や他人観が抜け落ちていて、
かなり悪質なケースになるのではないかと思います。
こういう犯罪をする人は発達障害というよりそもそも知能に問題があるケースが多いそうで、
『ケーキを切れない非行少年』という本がそのタブーに切り込んだのは記憶に新しいところです。


いじめという行為そのものだけを見て「加害者が100%悪い」と言うのは簡単ですが、
その根本原因に知能や発達の問題があることを考えると、
単に「悪いことをした人を罰する」だけでは永遠に解決しないのではないかと思います。
なんかもう、どんな人も一緒くたに同じ教室に詰め込む学校というシステムに限界があるような。
やっぱり「みんな違ってみんな良い」なんていうのは甘ったれた理想論でしかなかったわけですよ。
この先格差社会が煮詰まれば煮詰まるほど学校現場は地獄になると思うのですが、
いったいどうするのがベターなんでしょうね。


そう言う意味では、自分はかつて叩いたけど
小学生で不登校を正当化した「少年革命家ゆたぼん」の主張はあながち間違っていないのかも。
もちろんただの不登校を正当化するだけでは社会に出る際のセルフハンディにしかなりませんが、
誰も彼も強制的に校区の学校に通うのではなくオープンスクールやオンライン学習など、
義務教育の勉強方法にも民間が関与していろいろな選択肢を用意できた方が良い気がする。
その方が確実にいじめは減るでしょうし、発達障害も専用のカリキュラムを受けやすくなる。
そもそも教員を公務員にするのがもう時代遅れなんじゃないかと思う今日この頃です。



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