Chrononglyph

#7296

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去年見出した「人は誠実であるべきだ」という教訓をもっとシンプルに掘り下げてみよう。
去年の自分が言うには、自分ができるはずで、かつやるべきだと信じていること(=信念)に対して、
それを怠惰や慢心などによって敢えてやらないという選択をしたとき、誠実さを欠くという。
その意味での信念は道徳的に正しいとか、社会が認めているとかといった価値観よりは、
自分自身が見出している価値観に重きが置かれている。
信念は人生の指針になりうるが、誠実さを欠くことでその存在意義が揺らぐ。


誠実さを欠く事態に陥ったとき、怠惰に原因を求めることは簡単だが
ヒトの本能と言っても過言ではない怠惰をただ否定することは理想論でしかなく現実味が無い。
ときには「やるべきだと信じていること」が本当に妥当なのかを疑う必要もあるだろう。
20代までの人生はまず理想が先行し、
そこから現実までのレールを敷くことで「やりたいこと」を導き出していたように思う。
この価値観では理想から現時点でできることを引いた部分が人生の課題となり、
その課題を克服するために必要なのが努力である。
理想ありきの この考え方は、必要な努力量と現実的に自分ができる量が乖離していることが多く、
理想と現実の引き算を埋め合わせることができずに苦しむことになる。
タスクマネジメントはこの苦しみを分割払いにしようという試みだが、たいていそれにも限界がある。


思春期までなら、夢を描いている「だけ」でも許されていたのかもしれない。
社会人になってからも20代前半くらいまではギリギリ許される余地があったと思う。
しかし、30代からはさすがにそうも言っていられないようだ。
どんなに素晴らしい夢も信念も実現できないなら虚勢でしかない。
30代になってもなおゴールへの見通しが立っていないようでは遅すぎるのだろう。
ただ理想を描けば良いという段階はとっくに終わりを告げており、
ここから先は今現在の自分は何ができて、残りは何が必要で、
これから何をすればいいのかを具体的に言語化していく必要がある。
そのためにはまず、理想から程遠い自分の無能さと改めて正面から向き合わなければならない。
これはここ1年で僕が見出した、信念を掲げるための信念である。


そうやって理想を否定し、自己を否定し、できないことはできないのだと納得していくと、
頭の中にあるあらゆる虚構やまがいものの夢が次々に消えていく中で、
「これだけは」という思いが宿っている信念がわずかに残る。
それこそが30代以降の人生にとってかけがえのないものなのではないだろうか。



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