希少価値のインフレ
先月末、遊戯王OCGで「LIMIT OVER COLLECTION」という新たなシリーズが発売され、話題になっています。
遊戯王OCGは国産TCGの中でももっとも長い歴史の中でさまざまなレアリティを開発しており、
近年はその新規レアリティの希少性がかなりインフレしていました。
そして今回登場した新シリーズではこれまでの歴史に無い2つの新たな試みが加えられています。
まず、イラストが全面に描かれた「オーバーフレーム」仕様のカードが初登場。
ポケカで言うところのAR(アートレア)やSAR(スペシャルアートレア)に相当するほか、
MTGではボーダーレスやフルアートに相当します(フルアートは基本土地に多い)。
イラストの面積を増やしてカードの希少価値を上げる試みは遊戯王OCG以外では昔からありましたが、
とうとう遊戯王OCGでも解禁されたという感じですね。
なお、遊戯王OCGの若年向け派生シリーズの「遊戯王ラッシュデュエル」でも、
来月出るパックでオーバーフレームに相当する「フルオーバーラッシュレア」が登場する予定となっています。
またこのオーバーフレーム仕様のカードの最上位のレアリティとして位置付けられるのが
「グランドマスターレア」と呼ばれるレアリティで、高級感のある黒枠が特徴となっています。
これのすごいのは、なんと各カードが世界に100枚しか存在しないというとんでもない希少価値を有していることです。
しかも100枚それぞれに固有のシリアルナンバーが付与されており、各番号のカードは世界にただ1枚。
今回、その初めてのパックの中に〈黒魔導のカーテン〉という魔法カードが収録されたのですが、
これがただ有用なだけでなくイラストにシリーズのヒロインである〈ブラック・マジシャン・ガール〉が描かれており、
しかも胸やふとももが大きく強調され男子を惹きつけてやまない構図となっており、瞬く間に大人気となっています。
カードショップでは350万円もの買取価格をつけている店もあり、とんでもないバブルの様相です。
このパックは現時点で「何を引いても元が取れる」と言われるほど軒並み価格高騰しており、
当然ながらもう未開封ボックスなんてもうどこへ行っても手に入りません。
まあ、いまから「LIMIT OVER COLLECTION」を手に入れようと考えるのは愚策だと思うのでしませんが、
それよりも気になるのはラッシュデュエルの「フルオーバーラッシュレア」。
先日、遊戯王OCGのキャラの中でも霊使いが好きだという話を書きましたが(#08103 / 2026年02月21日)、
なんとその霊使いが記念すべき最初のフルオーバーラッシュレアの対象カードになっているんですね。
まぁ、1箱程度でどうにかなるとは思えないし本気で欲しいならシングルで買うしかないとは思っていますが、
どうにかして素引きのチャンスを得られないだろうかといちおうAmazonのウォッチリストに登録しています。
TCG界ではトップレアの希少価値がどんどんインフレする傾向にあり、
一種の資産としてみなして買い集めるお金持ちと転売ヤーによって価格がどんどん釣り上げられ、
それに群がる不届者によって半ばカオスな状況になっています。
店頭販売では1人1箱までと制限しているのに際限なく並び直す謎の外国人がいるという話はよく聞くし、
ネット販売では開封したカードを独自の裁量で再封入してランダム販売する、いわゆる「オリパ」が流行っていますが、
これは本当にそれが入っているのか誰も証明できないという点で屋台のくじびきのようなグレーな販売方法です。
また、今回のグランドマスターレアでは当然のように同一シリアルの同名カードが出品されているそうです。
この辺、法規制をもっとキツくしないとTCGで金儲けをしたい連中のやりたい放題になると思うのですが……。
いずれにしろ、本当に純粋に欲しいカードが登場するときに「もう予約さえできない」では後の祭りなので、
推しのカードが出そうなシリーズはとりあえず予約しておくということも少し検討してみてもいいかもしれません。