Chrononglyph

#8114

ゲーム実況というリスク

今日の出来事VTuber

自分はたぶんもうVTuberそのもののファンではなく、気持ちは冷めてしまったと思っています。
とはいえアンチを自称するようなレベルではなく、わざわざVTuberのアンチになろうとは思いません。
そもそもなんでVTuberはこんなにアンチが多いんだろうという謎は解明できておらず、
博衣こよりお気持ち表明の件(#07998 / 2025年11月08日)がなぜあれほど炎上したのかも分かっていません。
ただ少なくともいまの自分のポジションで言えることは、
一度気持ちが冷めてしまうとより冷めるファクターに対しては気持ちが引っ張られやすい一方で、
VTuberに対してポジティブになりうるファクターに対しては鈍感になりやすいという実感があることです。
このことから、一度反転アンチに寝返ってしまうとそれを正当化するエピソードしか頭に入らなくなり、
反転アンチからファンに戻るのはかなり難しいのではないかと思っています。
そんな中、なぜアンチが多いのかということを説明しうる仮説をひとつ発見しました。
まぁ、これも要するにアンチとしての正当化に過ぎない気づきというわけですが……。


ここ数日、「戌神ころね」というVTuberが『ピクミン2』の実況プレイをしていて、
自分は大手VTuberがピクミン2をやっているというので興味を持ち、少しだけ見ていました。
たまたまラスボス戦だったのですが、まあ一言で言うと下手くそです。そして別にリアクションも面白いわけではない。
自分は別に戌神ころねが嫌いなわけでもなんでもないんですが、
あからさまに下手なプレイに対してイラッとするというのは率直な気持ちとしてありました。
というのも、ゲームとしての基本的なセオリーを守っていないんですよね。
分かりやすいのは、状態異常のピクミン(笛で呼ばないと死ぬ)はなるべく早く助けるとか。
どう見ても近くに死にそうなピクミンがいるのに「どうしよう、どうしよう〜!」と慌てふためいて何もしない。
視界に入っていないのか、わざとやっているとしか思えないわけです。
これがゲームの最序盤で初めて状態異常にかかったなら分からなくもないんですが、仮にもラスボス戦ですからね。


戌神ころねに限らず、(ホロライブの)VTuberはゲーム実況を生業にしていますが特別ゲームが上手いわけではなく、
ゲームは視聴者に多くのコンテンツを届けるという目的を達成するための土台として消費しているにすぎません。
例外は『GeoGuessr』のAZKi、モンハンシリーズの姫森ルーナくらいでしょうか。
もちろん、ガワをかぶってただゲームをするだけではチャンネル登録者数は増えないので、
気の利いたトークをしたり、箱企画に参加したり、1/8192を引くような苦行じみた耐久プレイをしたりしているわけですね。
そういう企画は面白いんです。だから自分も『The Game of Sisyphus』をきっかけにホロライブを観るようになりました。
ただ基本的に苦行・耐久・クリエイティブ・箱企画以外の単発タイトルのプレイ内容は良くて平凡でしかないので、
すでにそれをプレイしたゲーマーからすると、さきほど挙げたように
「(既プレイならみんな分かっている)ゲームの基本セオリー」を守らないことにイライラしてしまいがちだと思います。
自分なら絶対しないことをしているのをみるとイラっとするのは人の性ですが、
そうした感情が既プレイの視聴者とVTuberの間では少なからず発生しているのではないかと。
もちろんこれだけではアンチになる理由になりませんが、とっかかりにはなると思います。
そうした感情を蓄えた上で、たまにあるVTuberの失態が起爆剤になってアンチになるのではないかと。
そしてさまざまなゲームをプレイしているということはあらゆる方面のゲーマーからこうした感情を向けられうるわけで、
その潜在的な悪感情はかなりの数が潜んでいるのではないかと思います。
キャラクターや配信の企画やコミュニティ統治戦略はこうした事情を踏まえた上で立案されるべきなのでしょう。


そもそもVTuberはそれ自体嫉妬されやすい業種です。
裏でいろいろやっているとはいえその苦労は明るみに出ず、表だけ見れば配信だけで大金を稼いでいるというのは事実。
さらにそれなりのゲーマーからすれば「ゲームは下手なのに売れている配信者」という認識になると思います。
つまりゲームという土俵で言えばVTuberは視聴者より格下というコンセンサスがおそらくある。
加えて、外見特徴ですら作られたもので個性といえば声質とトークスキルくらいのもの。
箱に所属しているのでさまざまなバックアップがあり配信業としては成功していますが、
それも言ってしまえば箱(会社)ありきの実績であり、
底辺配信者をはじめ「ネットで成功したかった人」からしてみれば不平感はかなりあるのではないでしょうか。
VTuberが「家を建てた」「家族を養っている」と公言するのは生粋のファンには美談として受け取られるかもしれませんが、
アンチからしてみれば嫉妬を加速させるエピソードでしかないのかなと。
こうした嫉妬感情や「ゲーマーとしては格下」という意識が、
何かやらかしたときに徹底的に叩かれる土壌になっているんじゃないかと思いました。


というわけで、VTuberはゲームをダシにして配信業を成立させている以上、
そのプレイが上手くないかぎりは構造的にいろんなゲーマーのアンチを抱えやすいのではないか、という話でした。
とりあえずVTuberに関しては自分の知らないゲームタイトルの配信のみ観るのが無難そう。
ゲームを配信することがメインになっているVTuberは今後淘汰されていくんじゃないかなと思っています。
トークスキルが卓越している人や、地下アイドルみたいに視聴者との距離感を重視する人が残るんじゃないかと。



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