AI業界の選択と淘汰
おととい、OpenAIが動画生成プラットフォーム「Sora」をサービス終了することを発表 し、話題になっていました。
画像生成のDALL-Eに続いて動画をAI生成できるサービス、
しかもスマホ完結で誰でも使えるということでリリース当初は招待コードの争奪戦が起きるほど人気でしたが、
著作物の無断使用、有名人のディープフェイクなどで方々から叩かれるようになり、
リリースしてからすぐに機能を大幅に制限することに。
その後ずっと音沙汰がありませんでしたが、このたび製品研究の「選択と集中」のために切り捨てることを決めたと。
また、これによりxAIのイーロン・マスクは「Grokの動画生成を強化する」との声明を発表しており、
動画生成のニーズを囲い込もうとしているように見えます。
ただ、そのGrokも最近画像編集・動画生成機能である「Grok Imagine」の使用制限を大幅に強化しており、
現状はSuperGrokという月5,000円のサブスク課金をしないとほぼ使えない状況です。
動画生成については無料で使える時代は早くも終わったと見てよさそう。
個人的なイメージでは、Grokは生成コンテンツの権利があいまいで不安定なため、
オリキャラの生成には適していないと考えています。なんというか、AIポルノのためのAIという不健全なイメージが強い。
実際、Grokではスパイシーモードを有効にするとある程度までのポルノの生成が許容され、
これは他のクラウドベースのAIとは大きく異なる点です。
そういうプラットフォームに大切なオリキャラを預けるのはちょっと勇気が要ります。
Soraは基本的に不健全さを徹底排除する方針だったのである意味Grokの対抗馬として有望だったのですが、
個人的にSoraが失敗したと思うのはSNSという体裁を採ったことです。
つまり、生成した動画は公開するという前提でUIが設計されていたわけです。
基本的にAI生成コンテンツは自分が個人的に楽しむために作るもので、それ以上の目的はありません。
また他人のAI生成コンテンツを見たいともまったく思わない。
「自分が作った」という部分が大事なわけで、SNSにしてしまったのはそういうニーズへの無理解があったと思います。
まぁ、自分みたいなスタンスの人はマイノリティなのかもしれませんが……。
正直、普通にDALL-Eと同じようにChatGPTに組み込んでほしかったですね。
AIのコンテンツ生成サービスは世界的にコンプラとの兼ね合いで試行錯誤の状況が続いています。
Grokの動画生成も最初期は「なんでもあり」でしたがTwitterのディープフェイク問題を経て現在は大幅に制限されています。
GoogleのNanobananaも年末年始ごろはかなり制限が緩和されていましたが、
おそらくGrokに追従したのか現在はめちゃくちゃ厳しくなっています。
ChatGPTは相変わらず保守的な運用が続いており、
第1四半期以内に文字ベースでアダルトな会話ができるモードをリリースすると言われていましたが、
結局周囲や社内からの反対を受けてリリースを断念したと報道 されました。
一連の流れは、やはりGrokがTwitterで調子に乗って大批判を浴びたことで決定的に風向きが変わった気がします。
報道だけ見ていると、最近はOpenAIがとにかく逆風を浴びているような気がします。
まもなく課金継続して丸1年になる自分としてはChatGPTがやはりしっくり来るので頑張ってほしいところですが、
メモリの問題、コンプラや倫理の問題、果ては政治的な問題までChatGPTを取り巻く「敵」はあまりにも多く、
いまのところこのAI過渡期がどこに向かっているのかはまったく分かりません。