12年越しの完読
いまさらですが『進撃の巨人』を最後まで読み終えました。(いちおうネタバレ注意)
流行した2012年当時最新刊までを親がTSUTAYAのレンタルか何かで借りてきたのを読ませてもらい、
その後2013年に初代iPad Airを買ったことをきっかけにデビューした電子書籍ストアで1巻からまとめて購入。
実は自分が初めて買った電子漫画がこの『進撃の巨人』だったりします。
電子書籍以前、紙の本で読んだのはウドガルド城の戦い辺りまでだったと記憶しています。
そのときはあまりにも面白いので一気に読んでしまい、続きを楽しみにしていました。
この漫画は強大な敵を前に何度も絶望の淵に瀕する主人公たちと、
物語が進むにつれて明らかになっていくまさかの展開の連続が持ち味なわけですが、
電子書籍を買うようになってしばらくすると迫力のあった「巨人との戦い」から
ただの「人との戦い」にシフトしてしまい、そこで自分の中ではやや失速。
さらに「巨人よりも強大な敵」が明らかになってからの展開はついていけていなかったのが正直なところです。
それで上京直後くらいにリタイアして久しく読んでいなかったのですが、
今回意を決して最後までまとめ買いして読んでみました。
「あー、そういうことだったのか……」という何とも言えない読後感。
正直自分が1〜2回で理解できるほど薄っぺらい設定ではないと思うので理解できているとは思っていませんが、
しかしまさかここまで重厚な設定が用意されていたとは。
ただ個人的にちょっと腑に落ちなかったのが、あるメインキャラを殺したキャラの処遇です。
メインキャラというのは読者からしたら「こちら側」の人間であり、
たとえ作中で体勢がひっくり返ろうとも気にかかるもの。
そのキャラが「死ぬ」というのはそれなりに納得が行く人間模様が描かれることを期待するものです。
しかし本作であるメインキャラを殺したキャラは後半からいきなり登場したキャラで、
しかも途中若干良心の呵責に苛まれるシーンがあるくらいで基本的にはただただ「こちら側」の敵でしかなく、
そして最終的には物語の最後まで生き残ってハッピーエンドを迎えています。
これは読者からのヘイトが半端ないだろうなと感じました。
案の定、Pixiv大百科で個別キャラのページを見るとヘイトを集めているキャラなので編集荒らしに注意、
とする警告メッセージが貼られていて、みんなも似たような不満を抱えてそうな雰囲気はありました。
3〜4回と周回すればこの辺の感想も変わってくるのでしょうか。
『進撃の巨人』は間違いなく傑作ですが、
そういう心理描写や人間観みたいなところはあと一歩というのが個人的な総評です。
逆に言えば、そういう部分で違和感を感じさせずに多数のキャラを描いている作品はすごいんだなと。