動画生成AI登場
OpenAIがテキスト・画像から動画を生成するサービスの新バージョン「Sora2」をリリースし、
いろいろな意味で話題になっています。
もともと「Sora」はChatGPTとは別の独立アプリとしてweb版のみが存在していましたが、
今回はさらにスマホ向けのスタンドアロンアプリに。
InstagramやTikTokを思わせるようなUIになっていて、さながらAI動画SNSの様相を呈しています。
なんといまなら無料でも生成可能。ただし招待制となっていて、1人が招待できるユーザーは4人まで。
旧Twitterなどの既存のSNSでは招待コードの争奪戦が始まっています。
わりと単純なプロンプト(文章)からでも適切な解釈と補完によって10秒のショート動画が生成されます。
Stable Diffusionのような画像生成AIと同じく、実写からアニメまでなんでもいけるみたい。
少し複雑なシチュエーションになると細部が破綻していることが多いですが、
プロンプト次第ではかなり改善できるらしく、すでに高品質なフェイク動画もちらほら見かけました。
ネットではそのクオリティの高さへの驚きの声もありますが、
どちらかというと著作権に対する懸念の声の方が大きいように思います。
というのもSora2では、現時点で(アメリカから見た外国の)著作物の模倣作品が堂々と出せるんですよね。
キャラクター大国である日本の著作物がもっとも被害が大きく、
ポケモンやドラゴンボール、鬼滅の刃、『ご注文はうさぎですか?』等の有名タイトルのキャラが簡単に出せ、
自分が見たときはタイムラインはピカチュウで埋まっていました。
OpenAIはSora2のモデル学習について、
オプトアウト(学習から除外する措置)は著作者に申請されたら実施する、というスタンスのようです。
最初の学習の段階では個々の著作物に対して配慮はしない。
しかし、注意されたらすぐに対応するということです。
そして著作物を模倣したAI動画が出回ったら、それはAI動画を生成したユーザーの責任になる。
そもそも著作物をAI学習に使うこと自体が著作権違反なのかどうかはアメリカの裁判などでも意見が分かれていて、
明確に著作物を学習してはならないという判例はまだ出ていなかったと思います。
なので今回は著作物に関しては後で対応することにしたのでしょうが……。
IPを抱えている企業や個人からしたらたまったものではないだろうなと思いますね。
勝手に学習されてIPの価値を毀損されているいわば被害者なのに、
AIモデルが出回るたびにこちらからオプトアウト申請する手間を払わなければならないというのは、
客観的に見れば理にかなっていないように思います。
生成したユーザーが悪い、ということが法的に筋が通っていたとしても、
現実にはIP保有企業が著作物を生成したユーザーを一人ずつ訴訟するのは現実的ではないように思います。
ともあれ、著作物絡みについてはしばらく論争が続きそうな予感がします。
幸いにして自分も招待コードをゲットすることができ、
いくつかオリキャラの動画を生成してみましたがなかなかうまくいきませんでした。
静止画生成と違って脚本を文章化する能力が問われますね。
DALL-Eで静止画を生成してSoraで動画化という生成ルートが確立したことによって、
ついに絵が描けなくても文章ベースでオリキャラを創造して動かせるようにまでなりましたが、
いよいよ技術に言語化能力などこちら側のスキルが追いついていないように感じられ、
しばらくはオリキャラ以外で試行錯誤することになるんじゃないかと思っています。
技術的には間違いなくすごいので、著作権絡みについては綺麗にまとまってほしいし、
少なくともOpenAIが既存のIPを脅かすような存在であってほしくないと願っていますが……
いろいろな思惑や利権も絡んでいるでしょうし、そう単純な話ではないのでしょうね。