ハードウェアウォレットの付加価値
このブログで定期的に話題にするハードウェアウォレットの話。
前回はいつだったっけと調べてみたら(#07276 / 2023年11月18日)とほぼ1年前で運命を感じました。
ハードウェアウォレットとはなんぞやという話についてはその記事に譲りますが、
簡単に言えば仮想通貨の世界における財布はオンラインで繋がっている限りハッキング被害のリスクがあるため、
それをオフラインで保存するための物理的な鍵のようなアイテムです。
とはいえ、そんなものがあるならオンライン保管は論外なのかというとそんなこともありません。
むしろハードウェアウォレットは故障やらバッテリーやらセキュリティとは別のリスクがあり、
「秘密鍵を紙に書いて保存する」という原始的な方法以外はさほど支持されていない印象です。
国内ではお金儲け目的以外で仮想通貨に興味がある人自体がまだ少ないと思いますが、
ハードウェアウォレットなんかに興味がある人はさらにマイナーなのではないでしょうか。
自分がそれでも定期的に物欲の矛先にしてしまうのは利便性というより、単に嗜好の問題かと。
以前、「Ledger Nano X」を買ったときはFIDOキーとしても使えるという付加価値があったからでした。
しかしその後パスキーが主流になってその方がはるかに便利だったことと、
そもそもバッテリーが全然持たない&USB-Cケーブル必須という利便性の悪さを前に活用を諦め、
貴重品ポーチの隅で長らく放置されてしまっています。
本来の使い途である現物トークンの長期保存としては依然として価値を感じているものの、
まだ現物を長期保存する必要性が生じるほど仮想通貨資産を持っていないという……。
あと、ホットウォレット(=オンライン上の財布)はステーキングで勝手に中身が増えていく魅力もあり、
ハードウェアウォレットはそれができないデメリットが地味に痛いですね。
とはいえ、Ledger Nanoの上位モデルである「Ledger Stax/Flex」については別の可能性を感じています。
これらはE-Inkといういわゆる「電子の紙」の液晶パネルを持った小型端末で、
超小型スマホかそれ以上に小さいボディがかわいらしいガジェットです。
タッチパネルを持ち操作性が良いことに加え、電池持ちの良いE-InkでNFTを含む待受画面を設定できるのが特徴。
ずっと前から気になってはいるものの、4万円以上するので基本的にはコスパが悪すぎて手が出ない代物です。
しかし、もしこれにある付加価値が備わったら買ってしまってもいいかもしれない、と思っています。
それはメモ機能。つまりLedger Stax/Flexに任意のテキストを保存したい。
これがセキュリティ的にどうなのかについては詳しく検証してみないとなんとも言えませんが、
パスワード管理アプリのリカバリーシードなど、
いわゆる「主なパスワードとは別にオフライン管理したいパスワード」というものはいくつかあり、
それなりにニーズがあるのは確か。しかもディスプレイが備わっているなら結構実現可能性はある気がする。
Ledgerシリーズは任意のミニアプリをインストールできる機能があり、
仮想通貨ウォレット以外にも先述のFIDO2など便利アプリもごく少数ながら存在しています。
そこにメモ機能が加わるだけで断然欲しくなりそう。
いまのところメモ機能は実装される予定も無さそうで、
持っている資産の量的にもハードウェアウォレットを買う理由は見いだせそうにありません。
が、これだけ物欲のアンテナに引っかかるところを見るといつかはまた買ってしまいそうな予感がします。