年末案件の総括
今日で事実上の仕事納めでした(明日も出勤日だがほぼやることない)。
最後の8営業日でアサインされたプロジェクトは上京以来最悪の炎上案件でした。
年末にこれだけ苦しい思いをしたのもほぼ3徹した2014年以来です。
業務内容的に詳しいことは一切書けないのですが、
今回は発注した会社へ直接出向くいわゆるオンサイト業務でした。
ごく簡単にいうと、お客さんの下で直接仕事をするといった感じです。
通常はサーバーの接続先を制限するなどしてリモート業務できるのですが、
たまにセキュリティの都合などでイントラネット上で作業せざるを得ない場合があります。
そういう場合はこんな感じで直接出向くしかなくなるというわけです。
自分にとってはまずそのオンサイト業務自体が初めてというのもありましたが、
それに加えてお客さんが用意した作業用PCがメモリ1GBしかなくてまともに動かなかったり、
後出しジャンケンで聞かされていなかったような厄介な仕様が判明したりと、
事前の調整不足を現場で巻き取らざるを得ないような場面が非常に多くありました。
それを業務自体初めての自分が対処できるはずがなく、
本来はメインメンバーの一人として派遣されたのですが
5営業日目からアシスタントと交代せざるを得なくなり、
そのアシスタント(経験3年目)すら大苦戦して最後の最後まで連日残業となりました。
アシスタントは一回り年下ということもあり、非常に惨めな思いをしました。
2014年の大炎上は結局「自分がやるしかない」という状況に追い込まれ、
結果的に3徹はしましたが自分のチカラでどうにかすることができたため、
その経験が社内地位向上にも繋がったという意味では苦労に見合うメリットもありました。
しかし今回はそうではありません。ただただ惨めな思いをして、ただそれだけ。
もちろん反省点を業務に活かすことは可能ですが、社内の立場が良くなるわけでもない。
改めて「ブラックな職場」とは、自分ができないことをやらざるを得ない職場なのだと思いました。
その意味でいまの現場はかなりのブラックだと言えます。
これは現場が悪いのではなく、不相応なスキルしか持ち合わせていない自分に非があると思います。
ただ、現時点ではここに至った経緯が分からないので自責にしろ他責にしろ批判のしようがありません。
営業の調整不足かもしれないし、上長の人選ミスかもしれない。
ただ3ヶ月も練習期間があった以上オンサイト業務もできないようでは困るという意見も分かる。
自分の能力不足を責めることもできると思います。
ただ、同じプロジェクトにアサインしたメンバーが
口を揃えて「これは過去最悪レベル」と言っていたので少なくとも人選ミスは確かでしょう。
他に人がいなかったのでどうしようもない、と言われそうですが。
いずれにしろ、自分は求められているレベルに達していないというのは強く痛感しました。
技術レベルが低い限り、こういう惨めな思いをし続けることでしょう。
そして……それはこの業務だけの話ではありません。
webエンジニアとして働く以上は必ずこの問題がつきまとうはずです。
思い返せば、これまでの現場でも同じような嫌な思いは多かれ少なかれ感じてきました。
それが自分の技術力不足であることも薄々感じていました。
だから、唯一求められるレベルが低い2021年の現場は非常に好印象だったわけです。
09月にキャリア面談を受けてきたとき、この「嫌な気持ち」は劣等感だと指摘されました。
それもそれで事実でしょう。
だから、出向先のレベル感を下げるか自分のレベルを上げるかしてギャップを埋める必要はある。
現場の求められるがままにスキルレベルを上げるのは非常に高いモチベーションを必要とし、
率直に言って自分がそこまでの熱意を持っているかと言われると甚だ疑問です。
だから、現場を変えてレベルを下げる方が合理的ではあると思う。
また、現場での業務はなあなあに頑張って趣味の方をより頑張るという方向性もあるでしょう。
キャリア面談でもそういう話がありました。
が、それではこのギャップは永遠に埋まらないのでずっと惨めな気持ちを抱えなければなりません。
それに耐えられるかと言われると、これもなかなか厳しいわけです。
事実たった8営業日で自分はかなり精神的な疲労を感じています。
じゃあ、現場を変えればいいじゃんという話になるわけですが、
「最悪退場すればリセットできる」という退路があるかぎり責任ある仕事ができないのも事実。
自分は2024年で上京5年目になります。
地方時代で5年目といえば自分の社内ポジションが完全に確立していて、
何をやればいいのかはかなり理解していたと思います(転職直前なので向上心は皆無でしたが)。
しかし上京以降は、なんというかずーっと足踏みをしていてステージが変わっていません。
ここが正社員でありつつも事実上の派遣であるSESの恐ろしいところであり、
唯一のメリットだと思っていたリセット退場もキャリアを考えればデメリットでしかありません。
だから受託案件を社内で回している会社に行ければどんなに素晴らしいことかと思っていたし、
そういう会社にヘッドハンティングされた2022年初頭は
やっとキャリアがスタートしたと喜んだものです。
しかしその会社も結局理想とは程遠かった上に睡眠障害ですべてが壊れてしまうという……。
多くの仕事はルーチンが決まっていて1周目はまだ勝手が分からないかもしれないけれど、
2周、3周と「強くてニューゲーム」を繰り返していくうちに仕事に対する理解が進んでいき、
どう振る舞えれば良いかが分かってくるものだと思います。
また同じメンバーで回すかぎり他者理解も進むし、自分がどういう人間かも理解してもらえます。
コミュ障にはこれは非常に大事なことだと思っています。
SESも多少使用技術が違うだけで同じようなプロセスのプロジェクトにアサインされ続けるなら
ある種のルーチンワークも成り立つかもしれませんが、
自分が2020年から行っている現場はどれもこれも全然違うことをやっていて、
ルーチンの型にはめるのはかなり無理があるという認識です。
毎回リセットされるローグライクゲームをやっているような感覚です。
しかも、年齢に応じて期待されるスキルレベルはどんどん上がっていく。
こっちは毎回レベル1からやっている感覚なのに……。
そもそも久々の連続出社で自分がいかに社会人としてのブランクがあるかを思い知らされました。
今年の後半のほとんどは、あれはもう無職と言っても過言ではないですね。
2020年の後半もそうでしょう。2021年はさすがに無職と言えないけど業務は楽だったし……。
出社かつシビアな現場に直面したのは本当に地方時代以来だったので、
仕事とはなんぞやということを改めて考え出すきっかけになりました。
2024年はもう一度まっさらなところから仕事について考える一年にしてもいいかもしれません。