IT業界のシビアな現状
自分は2019年に転職したわけですが、その当時は失業保険目当てで行った職業訓練校も、
あるいは当時就職した先も、未経験の中途人材で溢れていました。
当時はweb系といえば異業種の人が「手に職をつけたい」と思って行く就職先として挙げられやすいイメージがあり、
またSESは人がいればいるほど会社としては儲かるのでどんどん採用していたという感じでしょうか。
これはやや信憑性が微妙ですが、当時在籍していた社長はこれでも採用は相当絞っていて、
「君は20倍以上の採用倍率の中から採用した」と言われたことがあります。
需要はありつつも、供給がそれを相当に上回っていたということなのでしょうか。
それからコロナ禍を経て5年以上が経ち、営業に最近の業界について聞く機会がありました。
それによれば、いまIT業界は一転してロースキル人材を弾く風潮になっているそうです。
「具体的な実績は無いが性格や業務態度などからポテンシャルはある」というようなロースキル人材がいたとして、
以前なら快く受け入れてくれたお客さんも、最近は話も聞いてくれないケースが急増しているとのこと。
その根底的な原因として、ロースキル人材を派遣してもお客さんの期待通りに働いてくれないケースがよくあり、
それが業界全体で徐々に募った結果、ロースキル人材がエンドユーザーに信頼されなくなったそうです。
いちおう裏を取ると、たしかに2019年当時はITの人材不足が業界全体の課題として挙げられていて、
未経験者歓迎のスクールの増加が目立っていたようです。
自分はたまたまそのタイミングで転職したわけですが、
明らかに同僚は完全未経験が大多数だったのでこれは実感としても納得できます。
そして2025年現在はそういう風潮は終わっており、中途には明確に即戦力を求めるようになったそう。
体感としては、コロナ禍中にはすでにそういう雰囲気がありました。
現在も育成に積極的な企業が無いわけではないものの、業界全体の風潮というより一部の企業にとどまるようです。
一方、人材不足が解消されたわけでは決してなく、戦力になる人材はむしろ以前よりも求められているものの、
企業が欲しいスキル(クラウド、セキュリティ、AI)と求職者が持つスキルのアンマッチもあり、
ミドル〜ハイスキル層の穴は埋まっていないのが現状のようです。
営業部の人が言うには、いま未経験で開発がしたかったら
「保守・テスト等で入って相当の評価を得て、叩き上げで開発に内部シフトする」というのが王道で、
それも30歳を超えてからは(成長見込み等の観点から)なかなか難しいという残酷な現実があるそうです。
この辺はもう自分が業界に入った2020年当時とはガラリと状況が変わっている。
ただ当時も営業に「コロナで案件が無いんです(泣)」と散々言われてきたので、
当時からすでにロースキル人材が多すぎて未経験で開発というのはなかなか狭き門だったのかもしれません。
こう考えると、あと1年早く転職していたらいろいろ状況が違っていたのかもしれないと思います。
結果的に業界の人材不足でロースキル案件に入るチャンスも自分が入ったころにはコロナで潰えてしまったし、
2019年初頭〜秋くらいが最大のチャンスだったのでしょうね。
ちょうどそのころ転職活動をしていたからこそあっさり上京できたというのもあるかもしれませんが、
その後の3ヶ月研修中に世の中がコロナであまりにも激変してしまい、チャンスを逃したという感じでしょうか。
まぁ、終わったことをあれこれ言っても仕方ないですが……。
2024年夏から参画しているいまのプロジェクトは、基本設計からリリースまで一通りやる部署であり、
そういう意味ではいちおう開発実績を積める可能性はあります。
ただ実態として業務量が少なく、結局開発も全然できていないので従前からそれなりに焦っていました。
それで今春に上司が交代してさらに業務量が減ったタイミングで異動を希望したわけですが、
いまは業界全体のことを考えると軽々にシフトするべきではないと思っています。
上司もさらに代わって「我々もどんどん開発したいよね」という認識共有はしているので、
ここに居続ければいつかはチャンスが来ると信じたいところではある。
営業の話を聞くかぎり、そのチャンスを棒に振ってまで異動したとて良い現場にありつける可能性はかなり低そうなので、
いまはこれに賭けるしかありません。
40歳、遅くとも45歳までに管理業務ができる土台を作るというのが当面の方針ですが、
そのうち「いままでロクに開発をしたことがない」という焦りについてはもう考えても仕方がないので考えない、
という方針に転換しつつあります。
とにかく業界そのものがどんどん移り変わっていくので、それにしがみついていくしかないという感じはします。
2019年のようなチャンスの時代がまた来ることはあるのでしょうか。