高すぎるガス代
自分にとってのブロックチェーンゲーム本格化のきっかけとして期待していた『エルフの森』ですが、
このままだと課金することなく終わりそうです。
リリースはしたもののバグだらけで、高価な作物が消える、NFTが反映されない等の深刻なバグも含み、
ゲーム性の微妙さも相まってランドNFTの価値は早くも半分くらいになっています。
ここから持ち直すとしたらいまはランドNFTは絶好の買いどきと見ることもできますが、
根本的なゲームの出来からしてなかなか難しそう……。デザインも15年くらい前の雰囲気ですしねぇ。
愚痴になってしまいますが、ゲーム云々より深刻だと思ったのがウォレットの出来です。
『エルフの森』はパレットチェーンという独自のブロックチェーン上に構築されていて、
専用ウォレットアプリはこのブロックチェーンにパレットトークンを保存できるようになっています。
そしてそのパレットトークンと『エルフの森』の仮想通貨であるエルフトークンが相互互換となっています。
これだけでもすでに複雑ですが、問題はもっとややこしいです。
パレットトークンは独自チェーンの他イーサリアムのネットワーク(ERC20)でも流通しており、
主な仮想通貨取引所が対応しているのはこちらです。なのでまずこちらを買うことになる。
そして仮想通貨を入手してもネットワークが対応していなければ送金することはできないため、
まずはイーサリアム上のパレットトークンをPLTウォレットという専用アプリに送金し、
それをアプリ内部で独自ネットワークのパレットトークンにスワップする必要があるわけですね。
これでようやくNFTを購入するための準備が整います。
ここで問題になるのが手数料。
まず仮想通貨取引所で買うのに当然手数料がかかりますが、まあこれは数十円なので良しとします。
それをイーサリアムネットワークでウォレットに送金するのですが、
ここでなんと数千円単位で手数料がかかってくる。
それでもまあ税金だと思えば……と思いつつも送金すると、今度はスワップにも手数料がかかる。
しかもそれまた数千円で、さらに手数料はイーサリアムでしか支払えないときている。
となれば手数料を払うだけためにイーサリアムも買って送る必要があり、
当然それ自体にも手数料がかかるわけです。
ここまで来ると往復で1万円近く取られかねません。
イーサリアムはガス代(手数料)が高いと聞いていましたがこれほどとは……。
自分は『エルフの森』リリース時に少なくともステーキングはしてもいいだろうと思い、
ウォレットへ100ドル(15,000円)ほど送金してしまいました。
これだけあれば当時最安値のランドNFTを買うチャンスもあったからです。
しかし、その後上述の通り手数料にはパレットは使えないためエルフトークンにスワップできず、
別途イーサリアムを持ってくる必要があると知りお金の行き場を失いました。
いまから15,000円を仮想通貨取引所に戻すとなると手数料でそのうち半分は取られる計算になります。
これは直近半年で最大のドブ金イベントだったと反省しています。
これで激萎えしてNFTの購入は断念しました。仮に利益が出たとしても手数料をカバーできるとは思えない。
NFTなどいわゆるWeb3文化圏に首を突っ込む際には、チェーンのガス代は知るべきだと痛感しました。
ステーキングやゲームで稼ごうにも手数料で赤字なんてとんだお笑い種ですよ。
個人的には、今回の件でイーサリアムのブロックチェーンゲームは選択肢から消えましたね。
よっぽどでないと割に合わないんじゃないだろうか。
逆に、この辺を解決したスマートコントラスト対応のブロックチェーンって何があるんだろう。
それこそ個人的に推し銘柄のICPは有望な候補だと思うのですが……。