中東情勢悪化による大損
中東情勢悪化によって不意を突かれ、大幅な含み損となってしまっている仮想通貨取引。
とりあえずビットコイン60,000ドルを割ったら損切りせざるを得ないと思っています……。
その場合の含み損は40万円ほどとなり、先月以来の純益を半分吹っ飛ばすことになります。
当たり前ですができるだけ軽傷ないし無傷で回避できればそれに越したことはありません。
ただ、現状ではどちらかというと下目線の方が強いように思われ、
直感的にはあんまり期待しない方がいいんじゃないかと考えています。
それよりも、大幅な負けとなった今回は同じ轍を踏まないように反省することが重要です。
ここ数日、ちゃんとした指標を持つために有識者の動画を漁ったりしていますが、
あまりにも奥が深すぎてまだまだ自分なりの指標を持てるには至っていません。
かと言って何も書き残せないのもまずいので現状整理をしておきたいと思います。
まず今回なぜ暴落したのかについてはまずイラン・イスラエル間で本土攻撃をするほどの情勢悪化があり、
ここから周辺国を巻き込んだ戦争に発展するのではないかという懸念が市場を支配したから……
と言われていますが、一方で「いや、戦争を名目にした調整でしょ」という冷めた見方もあります。
そもそもビットコインは特定の国に依存しない資産であり、
特定の政府によってコントロールされることがないため本来は有事には強いはずです。
ただ、まだまだ安定資産とは言えないからでしょうか、現状では真逆の現象が起きてしまっていると。
ロシア・ウクライナ戦争の勃発の際もめちゃくちゃ暴落し、その後立て直したという経緯があります。
結局有事の際にはみんなリスク資産はとりあえず売って、手元のキャッシュの確保を優先するわけですね。
ただ、それよりもアメリカ経済の影響の方が大きいと言っている人もいます。
この辺はさまざまな事象が絡んでくるのでとても一概には言えないのですが、
これまでアメリカ経済はコロナ禍の副作用による物価高に対応するために利上げを行ってきました。
利上げすると貯金した方がお得なのでお金が銀行に集中して、
株や仮想通貨のようなリスク資産よりも安定資産であるドルへ買いが集まる傾向にあります。
しかし利下げをするとその現象が逆転し、
金利が減るなら他で増やそうという動きによってビットコインなどにお金が流れてくると言われています。
利下げすると、貯蓄に回すよりも経済を回す方へお金が流れやすくなり景気刺激にもなります。
先述しましたが、アメリカ政府はこれまでひたすら物価高に対応するために利上げを行ってきました。
つまり、市場へ流出するドルの量をなるべく抑えようとしてきたわけです。
しかしそれによって失業率が高くなる場合は今度は利下げによる景気刺激が必要になると言われていて、
今年はどこかのタイミングで利下げを行うと兼ねてから言われています。
ビットコインは、それに対する期待感によって価格の下支えがされてきたわけなんですね。
だからアメリカの中央銀行にあるFRB(連邦制度理事会、金融政策の最終決定を下す組織)
の発表に一喜一憂しては価格が乱高下しているわけです。これは為替や株式市場にも同じことが言えます。
ちなみに現在34年ぶりの円安となっていますが、
これはアメリカの金利に対して日本の中央銀行の金利が低すぎるので円が売られているからと言われています。
そりゃあ金利が高い安定資産を優先しますよね。
じゃあなぜ日本銀行は金利を上げないのか……これについてはビットコインと関係ないので調べていませんが、
日本に住む以上は知っておかねばならないことのような気もします。今度調べよう。
他にも、ETFや半減期の影響もあります。
ビットコインは今年01月にアメリカでETFとして承認されたことで正式な金融商品として出回ることになり、
これまで仮想通貨に触れてこなかった投資家たちからも莫大な資金の流入がありました。
03月の高騰を支えたのはETFによって新規参入した多数の個人によるもので、
機関投資家の参戦はまだなのでビットコインはまだまだ高騰する余地はあると言われています。
また、今週には香港でも新たにETFが承認されたことでチャイナマネーが押し寄せるとも言われていて、
これ自体はビットコインには長期的な観点から言ってかなりプラスの要因となっています。
半減期は、ビットコインのマイニング報酬を半分にする4年に1度のイベントです。
半減期によって新たに発行できるビットコインの数は減るため、
相対的にビットコインの価値は上がると言われています。
しかしこれについては前々から日付まで分かっているイベントということもあって、
半減期への期待で高騰したところでSell the Fact(事実売り)が集中して暴落する、
あるいはそのSell the Factを狙った押し目買いが多数待ち構えているなどとも言われています。
つまり、過去の半減期と同じような値動きにはならないのではないか、と。
そもそも今回の暴落が戦争を名目にした事実売りであった可能性もあります。
このように中東情勢、FRBの金利政策、ETFによる資金流入、半減期とさまざまな要因が絡み合っているため、
この値動きを単一の要因によって説明することは不可能です。
特にここ数日の値動きは専門家でもなかなか判断に迷う局面なのではないでしょうか。
ただ、結果的に高値掴みしてしまった自分としては暴落だけはしてほしくない……。
テクニカル的には短期的には下がりすぎなので回復してもおかしくないと思っているのですが、
それも希望的観測にすぎません。せめてギリギリ半値戻しした昨日利確すべきだったかもしれない……。
やはり、素人である自分は基本的に日を跨いだホールドは危険ということなのだと思います。
これまで全勝していたのはすべてその日限りの短期取引だったからこそ。
欲張らずに1回の利益を5万円程度に抑えていたからこそ、その積み重ねで数十万円の利益となっていたわけです。
なのに、楽天ウォレット公式チャンネルの専門家が
「長期の三角保ち合いを明確に抜けた。ここからまたATHを試すため上昇トレンドになる可能性が高い」
と言っていたのを真に受けて中長期でホールドしようとした途端にこれですよ。
で、改めてちゃんと自分の目でチャートを見ると日足MACDはかなり前にピークを過ぎていて、
ファンダメンタルズを抜きにしてこのチャートだけ見ればここでのロングは危険だと自分でも分かる。
長期ホールドするのに日足チャートをちゃんと見ていなかった、他人の話を鵜呑みに即決してしまった、
というのは二度としてはならない反省点です。
ファンダも大事ですが、チャートにはファンダを含むあらゆる思惑が織り込まれている以上、
最後はやはりチャート分析をしてちゃんと説明できるだけの材料を見つけるべきだと思います。
基本的に自分の取引方針としては、日足チャートを手がかりに中期的にどちらの方向に寄っているかを確認し、
その上で15分足を主なレンジとしてポジショニングしていくというのが無難かなと思っています。
その際、15分足で取るポジションは中期的トレンドの順張りのみ。往復で取ろうとは考えない。
要は主眼となる短期取引のバックアップとして中期的視点があり、
仮に短期で読みを外しても中期の目線が正しければいずれ損失はゼロに抑えられるという方針です。
もちろんその場合も両方外してしまった場合は今回のようなことになりえますが、
寝る前に利確することを徹底すれば損失はせいぜい5〜20万円程度に抑えられるはず。
特にここ最近の傾向として、日本時間の真夜中に大きく動くことが多いためやはり就寝前利確は大事かと。
アジア時間でせっせと上げた分をアメリカ時間で一気に全戻し……なんていうパターンを何度見たことか。
結局ETFバブルはもう終わってしまった感はありますね。
イラン・イスラエルの睨み合いはまだ続いており、
最悪の場合は本当に中東戦争が始まってしまう可能性もそれなりにあると思われ、
そうこうしているうちに半減期である04月20日を迎えてしまいます。
どこかで反発する可能性はありそうですが、今月下旬から来月にかけては下目線になるんじゃないかと。
まあ、素人が明日のことを考えても仕方ないので、
この正念場を潜り抜けたらまた15分足と戯れる日々に戻ろうかなと。戻れるかどうかは五分五分ですが……。