闇バイトの闇の深さ
「タイミー」「メルカリハロ」などの面接不要の超短期バイト応募プラットフォームを悪用し、
応募してきた若者を孤立老人などをターゲットにした強盗などの犯罪代行に行使する、いわゆる闇バイト。
2024年を代表する社会問題になりそうですが、
個人的にはこれは法規制が進まないともっとひどいことになるんじゃないかと思っています。
タイミーなどのプラットフォーマーを叩けるようにさっさと法整備してほしい。
正確な実態がどうなのかは知りませんが、
漏れ聞いた話だとアプリ上はなんの変哲も無い普通のバイト募集のように見えるそうです。
そして現地集合して車に乗せられ、実家を含む連絡先を教え、スマホを没収されたらもうアウト。
緊急連絡先であるところの実家をいわば人質に犯罪行為を強制させられるそうです。
もちろん、それによって逮捕されるのは応募した若者たち。黒幕は財産だけ貰って闇へと消えていきます。
なんでこんな闇の深いバイトに応募してしまうのかと巷ではなにかと物議を呼んでいますが、
これはもういろいろな要因が絡み合っているんだろうなと。
強いて言えば、世の中が格差の広がりを見てみぬふりをしてきた代償とも言えるのかもしれません。
こういうバイトに応募してしまう時点で、その人はめちゃくちゃお金に困っていることが容易に想像できます。
個人的には、この手の闇に染まってしまうのはコミュ障のような根暗ではまず応募する勇気が無いでしょうから、
コミュ障ではないが正社員になる能力も無いような境界にいる半端者が当てはまりやすいのではないかと。
素行が悪いがゆえに就活戦争に敗北してレール上の人生を歩めなくなり、
名誉挽回のためにこういうバイトで一山当てたいと思っても不思議ではない。
コミュ障ならこんなこともせずに親のスネをかじり倒すでしょう。
あるいは、こういう人たちはネットに毒されすぎて「大成功するか死ぬか」の極端思考に陥ってそうな気もします。
あとは、倫理的に微妙な意見であることを重々承知の上で書くと、
闇バイトを募集している「黒幕」に賛同している若者、という可能性もゼロではないと思います。
要はネットの世代間論争(年金システムの失敗や団塊世代の怠慢によって
老人は絶対勝ち組で若者は無条件に負け組なのだ云々)などの思想に染まりすぎて、
老人なら殺しても仕方がない、むしろそこから富を奪うのは世直しになると考えているとか。
その辺の世論も考慮した上で「若者を操って老人に強盗させる」というシステムを考えた人はある意味すごい。
『デスノート』の主人公みたいな狡猾さを感じます。
実際に一戸建ての裕福そうな家が狙われているそうですし、
この一連の問題自体が格差社会に一石を投じようとしているという感じはしなくもない。
だからといって個人にはどうしようもないんですけどね。
闇バイト問題は誰でも失職しお金に困ったら巻き込まれる可能性があるという点で他人事ではないのですが、
どちらかというと政治くさいトピックスなのではないかと思っています。
5年後や10年後にもしこれが悪化していたら、時の政府が批判されることになるんじゃないでしょうか。