出向社員の矜持
金曜日に面談を受けた件(#08102 / 2026年02月20日)、断るつもりでしたが参画することになる可能性が出てきました。
プロジェクトで使っている技術を自分は知らないとはっきり言ったのですが、
お客さんはそれでも参画してほしい、一緒に受けたおっさんは勘弁してと言っているそうです。
世の中にどれだけ「最低限のコミュ力」がある人が少なく、そしてそれが重宝されるかを実感させられます。
自分はそもそもweb屋さんになりたくてこのSESという正社員なのに派遣業みたいな業界に入ったわけで、
web屋さんを自称できないプロジェクトには入りたくないというのは前々から上司営業その他にエスカしています。
これまでいわゆる開発をする現場に携われた経験は6年のキャリアで考えると非常に少なく、
現時点では堂々とweb屋さんを名乗れるか怪しい段階だと思っています。
web屋さんになることが本命なら、6年かけてこれはあまりにひどい状況だと言わざるを得ません。
基本的にSESにおけるプロジェクトの紹介は建前上本人の希望を優先しますが、
実際には案件が入ってくるタイミング、退場のタイミング、お客さんが求めるスキル感等々の事情もあって、
少なくとも経験則では選べないことの方が多いです。
最初は選べるものだと思っていましたが、そろそろこういうものだと悟るようになりました。
ただ、それでも現場を乗り換える機会は多くないので1回のチャンスを無駄にしたくない。
そこで営業との認識合わせのために裏でいろいろ根回しするのですが、それが実になったことはありません。
営業部はみんな口を揃えて「あなたの希望に沿うように努力はしているが……」と言うものの、
実際には希望にマッチした案件を紹介する兆しすら無いのでどうしようもないんです。
この辺は営業に圧力をかける、逆に信用してみる、SESでない会社に転職する、十分な営業期間を確保するなど、
いろいろな試行錯誤をしてきましたが、それでも一筋縄ではいかないという実感があります。
今回は面談後の電話でいまのところ参画の意思は無いことを伝えたところ、
後日担当営業からその理由を根掘り葉掘り聞かれ、さらに今日は統括管理をしている偉い人から直接連絡が来て、
1時間半にわたってあれこれ話していました。
いろいろ言われましたが、痛かったのは「君のしたい仕事の具体的なイメージは?」と聞かれて、
明確に答えることができなかったことですね。
つまり、web屋さんとしてのプライドは得たい。なのでwebに関わる仕事はしたいと思っている。
しかし、どういう仕事をすればプライドになるのかと改めて言われてみると分からない。
バックエンドのAPIを作るよりもフロントエンドのデザインの仕事をしていた方が「web屋さん」っぽくはあるけれども、
デザインの仕事がしたいと思ってこの業界に来たわけでない。
一方、バックエンドなどの「裏方」の仕事なら実はそれなりに関わっているんですね。
webサイトのデザインはいじらないが、webサイトに関わる仕事って言われてみれば結構やっている。
にもかかわらずそれがプライドとして通用しないのはなぜだろうかと考えたとき、
それは実は業務内容ではなく「自分ができるかできないかギリギリのレベルのタスクを努力してやりきった」
という達成感が足りないせいなのではないか、と。
となると業務内容にはあまりこだわっても仕方がないので、営業に逆らう必要も無くなります。
まぁ、納得感が薄いのは事実ですけどね。それゆえにやる気もなかなか出てこない。
仕事が選択できるなら、自分が「これをやりたい」という能動的な選択をしてこそやる気も出るというもの。
他人が選んできた仕事ではなかなかモチベーションも上がりません。
だからこそ、後々後悔することになるとしても自分の責任で現場を選びたいという気持ちもありました。
でも考えてみれば仕事に選択の余地があると思うのは入社前の就活生くらいのもので、
会社に入ったら会社が得た仕事をこなすしか選択肢はありません。
自分が地方時代に5年やってきた仕事も、別に自分が探してきてやりたいと思ったわけではないですし。
それはSESという業態においても同じことが言えるのかもしれません。
なんだかんだでここは派遣のようで派遣ではない、各案件を客先でやるだけの大きな企業なのかなと。
帰属意識なんて皆無に近いですけどね……。
コロナ以降の仕事の姿勢については、いまのところまだ自分に「言い聞かせている」という段階です。
とてもじゃないが年齢相応に成熟しているとは言えない。
自分はいまだに趣味も仕事もプライドの礎になるようなものを得られておらず、
このままだと中年期になってから本気で絶望する日が来そうで怖いです。
30代の残りで何か収穫があればいいのですが。