Chrononglyph

ネット文化

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#8154

プライベートサーバー炎上事件

今日の出来事ネット文化

スクエニの人気IPである「ニーアオートマタ」関連シリーズの熱心な外人ファンが、
『NieR Reincarnation』というサービス終了済みのソーシャルゲームのプライベートサーバーを建てたことで、
日本人と外国人(主には欧米人)との間でわかりやすい文化対立 が起きています(元ツイはこちら )。
ざっと双方の主張を読んだところ、
外国人は「公式が正当にプレイする可能性を閉ざしているゲームをファンによって再興することは、
それが著作権侵害だったとしても許容されるべき行為だ。文化を失うことこそが本質的な悪だ」
というようなことを言っているのに対し、日本人はおおむね一貫して
「どのような意図・目的であれ公式がサービス終了したものを公式に無許可でファンが再発するのは盗用であり、犯罪だ。
著作物をどうするかについての主権はあくまでもクリエイターにあり、消費者にそれをとやかく言う権利は無い」
というような主張が多いように見受けられます。
そしてお互いがお互いを「彼らとは分かり合えない」と呆れており、その溝の深さに驚いているようです。


結論から言えば、プライベートサーバーの設立と公開は公式が所有するアセットを一切使っていなかったとしても、
クライアントアプリを勝手に非公式サーバーへ接続させる時点で少なくともエンドユーザー利用規約に抵触するだろうし、
自前のサーバーでゲームを成立させる過程でリバースエンジニアリングやコピーガード回避をしていると思われ、
それらは明確に著作権侵害となります。
権利元のスクウェア・エニックスが怒ればプライベートサーバー運営側は消し飛ぶはずです。
そして、その辺の権利を保障するための法律は別に日本独自のものではなく、各国でも似たような規定があります。
つまり「どのような大義名分であれ、権利侵害している以上は法的にはアウトと言わざるを得ない」というのが結論かと。
海外勢は「法より倫理」という立場で文化の保存を大義名分としているようですが、
本質的に問題なのは他人も遊べるサーバーを勝手に公開していることであり、その点は倫理的にもアウトに見えます。
「ホスト本人のみか、ごく限られた人しかプレイできない」とかだったら炎上しなかったかも。
ただ、事態はそう単純なものではありません。


まず、「日本のゲーム・アニメが好きな外国人オタク」という立場になって考えると、
自分たちが好きなコンテンツが、自分たちに供給されることはあまり多くないという実情があります。
レトロゲームのような物理媒体はそもそも国内で手に入らなかったり、
DL販売にしてもリージョンや専用プラットフォームなどがややこしくてプレイが困難な可能性もあり、
そしてやっと手に入れても言語の壁があったりするわけです。
海賊版や改造版の存在はそうした問題を一挙に解決するので、
倫理的な問題はあるにせよそういうインターネット技術に頼らざるを得ないという感覚は、
まあ10000歩譲ってわからなくはない。
その点、日本はゲームに関しては公式からの供給手段がとても安定しているので理解できないのでしょう。
しかし日本でも電子書籍の購入はレンタルに等しく、ストアがサービス終了すれば全部読めなくなるというリスクを挙げて、
「公式が提供するサービスが著しく使いにくいなら、割れ(違法DL)に頼らざるを得ない」
という言説が比較的受け入れられているのを見かけたこともあり、この辺は共通感覚としてあるのかなと。


さらにやっかいなのはソーシャルゲームというものの実態です。
ソシャゲはユーザーにクライアントアプリを支給するものの、それは公式サーバーが稼働していないと起動さえできません。
そしてサーバー維持やコンテンツの制作にお金がかかる以上、
ユーザーがそれなりに課金してくれないとサービスの安定供給はなかなか難しく、
『パズル&ドラゴンズ』以降、おそるべき数のソシャゲが世に出ては消え去っています。
サ終してしまったソシャゲは基本的には遊ぶことができません。電子書籍のようなものです。
それに対して「文化の損失だ」と嘆く感覚もまあ分からなくもないです。
ソシャゲは電子書籍における紙書籍のような代替フォーマットが存在しませんからね。


しかしだからといって「ソーシャルゲームはいつでもプレイできるように保存されるべきだ」
という方向に倒してしまうと、権利者の負担はただ増えるだけになるでしょう。
たとえばサービス終了したらサードパーティのサーバーに接続する方法を用意しなければならない、
というような法律を作ったとしたら、
自分さえ楽しめればそれでいいユーザーたちは公式を攻撃してさっさと公式サーバーを撤退させ、
自分たちの裁量でやりたい放題できるサードパーティでのプレイ体験にこそ価値を見出すようになるのではないでしょうか。
もしもそれが通用するならもはや企業はお金をかけて他社IPとコラボしたりアセットを用意したりする意味がなくなるので、
ソシャゲという文化は急速に廃れていくことになるのではないかと思います。


つまり、ソシャゲのような文化は公式が手綱を握っているからこそ維持されている文化であり、
それを奪い取れるような世界線ではそもそもソシャゲというもの自体が成り立たないのではないかということです。


この辺の議論は日本人(の若者)が作品というものをどう見ているかという価値観が垣間見えて興味深いです。
同人文化に接続して考えればさらにいろいろな発見がありそうですが、まあそれはまた今度ということで。


#8129

まのさばRTA炎上事件

執筆時点で元ツイは消えており、すでに鎮火した炎上事件について書き残すのは若干大人気ないのですが、
わりと考えさせられる一件だったので書かせてください。


03月17日ごろ、『魔法少女ノ魔女裁判』(PC版)というノベルゲームのファンでRTAに挑戦している人が、
「このゲームはロード時間がPC性能に依存しており、その性能差で10秒近くのタイム差が出てしまうため、
ロード時間を省いた時間を最終リザルトとするRTA動画を投稿することにした」
というような趣旨の投稿をしたところ、RTAに詳しい人たちから
「RTA(Real Time Attack)はその名の通りタイマーストップしたものは認められず、
ロード時間を省いたものはLRT(Load Removed Time)と呼ばれている。
計測方法はLRTなのにRTAを名乗るのはおかしい」というような反発が起こりました。


これに対し最初の投稿者は「プレイ環境でタイム差が出るのは競技としてそもそもおかしい。
私はなんと言われようともLRTをRTAと呼称することにする。
一般人はタイムアタック=RTAという認識なのだから、LRTと名乗っていてはインプレッションが見込めない」
というような主張を展開しました。
この時点で投稿者はLRTというものが何なのかも知らなかったそうで、
さらに言えばSpeedrun.comの当該タイトルはすでにRTAとLRTでカテゴリ分けがなされています。
それを知らない時点で、RTAに関してあまりにも無知という他ありません。
しかしnoteに書いた内容が「詭弁はやめろ。私は断固としてLRTをRTAと呼ぶ。私はRTA界隈に一石を投じている」
というような火に油を注ぐ保身的な発言で塗り固められていたため、炎上がヒートアップしたという感じです。


RTAは文字通り「(ゲーム内のTAとは違い)リアルタイムを競う」という大義がそもそもあり、
タイマーストップという行為自体がそうした文化の憲法に反するのは事実です。
しかし一方、実はRTA界隈では個別の事情によってすでに事実上のLRTがRTAとして通用するタイトルもいくつかあります。
『Celeste』や『Minecraft』など、RTAのプレイヤーが多くミリ秒単位で競われているタイトルですね。
これらは研究が進んでいてプレイヤーも多いのでプレイスキルで縮められる余地が小さく、
ロード時間を入れるとプレイ環境がタイムに大きな影響を与えてしまうのでLRTにするのは妥当だと思います。
そしてノベルゲームもプレイヤーは少ないとはいえ同じような事情を抱えているので、
真面目に競技性を取り入れたいならLRTにすべきという投稿者の主張は実は何も間違っていません。
(当然、LRTを競技にするならタイマーストップ区間をフレーム単位で計測する必要があるわけですが……。)


唯一悪手だったのは、この投稿者は1本目のnote投稿で誹謗中傷してくる人への対応として
「ストローマン論法や早まった一般化は詭弁なのでやめてください」と誤謬についての解説をしたにも関わらず、
投稿者自身が「RTA界隈はLRTもRTAとして呼称することを認めるべき」という、
まのさばRTA以外のRTAに対する問題提起とも取れる発言をしてしまったことです。
ノベルゲームのRTAであればLRTは妥当かもしれませんが、
基本的にRTA走者は環境を揃えることも含めて妥協しない姿勢が求められる風潮があるのは確かで、
仮に海外版の方が早いなら海外版を手に入れるといったことはRTA界隈の常識として考えられています。
そういう共通認識をも無視してLRTの方が妥当に見えるノベルゲームの事情をRTA界隈全体に言うのはさすがに無理があり、
これこそ過剰な一般化に陥ってしまっているという残念な論理的矛盾があります。
要するに、主語がデカすぎたと。


今回もっとも印象的だったのは、
本当にRTAと向き合っている走者ほど「まあ好きにすればいいじゃん?」と冷静に見ていたのに対して、
投稿者に「それは間違っている」と突っかかっている人のプロフィールを見るとほとんどが部外者らしい人だったことです。
この炎上は側から見ると「RTAを誤解している人 vs. RTA界隈」というような構図にしか見えず、
それをもってRTA界隈を冷笑しているような勘違い第三勢力もいます。
しかし蓋を開けてみると多数派に見える意見は当事者(走者)の意見ではなかったということです。
RTAの事情は知っているがCelesteなどの個別具体的な事情は知らないにわかファンといったところでしょうか。
まあ中には走者として苦言を呈している人もいたかもしれませんが、少なくともそれは多数派ではなかったと思います。


「イジメはいじめられる方にも原因があるという事例の見本のような炎上」と言っている人がいましたが、
確かに炎上の本質はイジメに近いのかもしれないと改めて思うとともに、
この手の多数派は正しいかどうか以前に当事者ですらないこともあるのだという視点を得られたのは収穫だったと思います。
炎上に対する見方がまた大きく変わった一件でした。


#7594

推しであり続けることの難しさ

今日の出来事ネット文化

2022年からいわゆるメンバーシップへの課金を解禁したことで、
好きなクリエイターを身銭を切るという行為によって応援するようになりました。
それだけで「推し」を自称していいのかどうかはわかりませんが、
いまのところそれはサービスに対するサブスクを相当断捨離した現在も続いています。
そして身銭を切るという多少のコストを支払う立場になって、
改めて「推しであり続けることの難しさ」を痛感しています。


まず、そもそも1年以上のスパンでコンスタントに活動を続けている人って意外と少ない印象です。
創作物がすごく好みでフォローしていたらいつの間にか活動休止していたとか、
病気などリアルの都合で活動休止を宣言していたりといったケースはザラにある。
そこまで至らなくても開店休業状態に陥っていたり、更新頻度が落ちるケースは非常に多い。
活動ペースを落とさず、しかも長期で活動している人というのは相当限られるのではないかと思います。


さらに、ある程度コンスタントに活動していてもその創作の方向性が常に同じとは限らない。
自分好みだった路線から徐々に方向転換してしまい、いつの間にか好みではなくなっているパターンも多いです。
クリエイターとして成長すればこそ同じ作風であり続けることの方が少ないとは思うのですが、
必ずしも成長後の作風が自分の琴線に触れるとは限らないというのは非常に難しいところ。
そういうところを加味すると、長年のファンであり続けるというのは稀有なことなのかもしれません。


自分も、ここ1年以上メンバーシップに入って累計10,000円以上課金しているクリエイターさんがいます。
しかしメンシに入ってからは明らかに活動頻度が落ち、
正直言ってメンシに入り続けるメリットも見出せなくなってきてしまいました。
それでも過去作品が自分にとってレジェンド級のクオリティであることは疑う余地もなく、
願わくばそれに匹敵する作品を作ってほしいという気持ちはいまでもあります。
なにしろ、それを作れるのは世界中でこの人しかいないわけですから。
しかし、当たり前ですがファンが活動方針にクチを出す権利はありません。この辺は非常にもどかしいところです。
メンシで微課金するよりも、いっそのことビジネスとしてお金を出して制作依頼を出した方が早いのかもしれない。
まあ、その方はSkebなどのリクエストサービスを受け付けていないので無理なのですが……。


メンシに加入してから活動頻度が落ちたり作風が変わるなど負の側面が目立つようになるのは、
サブスク相応の価値を提供してほしいという暗黙の期待があるからなのかもしれません。
しかし、さすがに課金しておいて期待はしないというのはちょっと理にかなっていない気がする。
こうやって損得勘定で考えてしまうのは、
「クリエイターそのもの」のファンというよりは作品に対するファンでしかないことの限界なのでしょうか。
しかし表に出てこないかぎりはクリエイターそのものを好きになるのもなかなか難しいよなと思いつつ。
イラストレーター兼VTuberとして人気を博している「しぐれうい」はある意味最強の成功例ですが、
ここまでの才能を持っている人はそうそういないわけで……。
ただ、クリエイター自身のプロモーションはもっと重視されてもいいのかなとふと思いました。


#7447

ドゥームスクローリング

今日の出来事ネット文化

最近、「ドゥームスクローリング(Doom Scrolling)」という言葉を知りました。
これは一言で言えば悲観的なニュースを読み続けることに依存してしまう状況を言います。
本人がうんざりしてやめたいと思っても、ついつい悲観的なニュースを探し読み漁ることをやめられない。
ある研究結果では、ドゥームスクローリングは明確に心身に悪影響をもたらすとされています。
原因についてはちゃんとした情報は見つかりませんでした。
一説にはコロナ禍やウクライナ戦争など不安定な情勢の中で生きるための防衛本能があるから、
強い嫉妬心や鬱症状などを抱えているからなどと言われていますが、それが正しいのかはわかりません。
まあでも社会的弱者ほど陥りやすそうな印象はあります。


自分は少し前に、芸能人のスキャンダルなど扇情的な報道が加熱するマスコミに心底うんざりし、
主要ニュースアプリを一斉アンインストールしてマスコミと決別しました(#07339 / 2024年01月20日)。
ただし「ニュースアプリ」に分類されないGoogleアプリやYouTubeは残っており、
特にニュースアプリ決別以降はYouTubeのニュースタブが唯一速報を知る手段になっています。
世界情勢や経済関係など投資家にとって大事なニュースは主にここから摂取している形です。
いまのところここはスキャンダル系の話題は出てこないので許容していますが、
たまに殺人事件などの報道は出てくるのでそういうものは「興味なし」ボタンをクリックして消しています。
現状かなりのニュースを見逃していることになるはずですが、
誰かと世間話をする場面においても特に困ったことは無いので、
いまのところ自分にとってニュースは不要なものという認識は正しいというスタンスです。


とにかく徹底してネガティブな情報は避けるようになった自分ですが、
ドゥームスクローリングという言葉を知って
同じようなことは世界的な潮流としてできつつあるんだと知りました。
もう国内外問わずみんなSNSやマスコミの腹黒さに心底うんざりしているんでしょう。
思えばSNSも読む時間は本当に減りました。
2010年代はフォローしている人の一切の言動をチェックする勢いでタイムラインにかぶりついていましたが、
それがどんなに無駄なことだったのかと改めて思います。


ドゥームスクローリングから逃れようとする風潮がさらに強くなっていけば、
偏向報道が見直されることは当然として、
いわゆる炎上を拡散させようとする風潮にも歯止めがかかると思います。
もちろん、ドゥームスクローリングに囚われている人が少なくない以上ゼロにはならないと思いますが、
少なくとも表舞台に出るようなことは長い目で見て徐々に減っていくのではないでしょうか。
まあ、それを実感するのは10年は先の話になると思いますけどね。
10年後の未来は「昔のネットは地獄だった」と他人事のように振り返るのか、それとも……。


#7202

インターネットはスパムだらけ

今日の出来事ネット文化

いまに始まったことはではないのですが……。
なんというかもう、インターネットはスパムと広告にまみれて腐りすぎてるんじゃないか、
と思う今日この頃です。


特に旧Twitterをはじめとする実質匿名のコミュニティの腐敗っぷりにうんざりし、
09月01日に予定通りFacebookのアカウントを開設しました。
正確には、Facebookがサービス開始した当初に作ってあった匿名アカウントを
実名にして復帰させたという形なのですが……。
結局メインタイムラインはInstagramとほぼ大差無く、
次々に飛んでくる外国人女性からの「知り合いですか?」という通知。もううんざりです。
ということでFacebookは早々に見限ることになりそうです。
そもそも学歴職歴も正確に登録できないなどアプリとしての出来も全然良くない。
海外ではいまだに覇権SNSと聞いているのでそれなりにクオリティも高いのかと思いきや、
まったくそんなことはありませんでした。なんならInstagramの方がいいんじゃないだろうか。
同じ会社のはずなんですけどね……。


Facebookはダメ、当然Instagramも似たようなものでこれらをメインに据えるのは難しい。
旧Twitterは言うまでもないですがもっとひどいです。
最近横行しているのが「トレンド便乗スパム」と呼ばれているもの。
詐欺サイトや広告サイトのURLを含むつぶやきにトレンド入りしたワードを無理やり含むことで、
トレンドワードで検索すると大量にスパムが表示されます。
最新の手口では、バズったツイートに返信するスパムというのもいてもうめちゃくちゃです。
これはトレンドに限らず有名人の名前や売れ筋商品名、
「ビットコイン」など特定クラスタが好きなワードなどでも同様のことが行われており、
もはや旧Twitterのトレンドと検索は機能していません。
まあ、旧Twitterの検索アルゴリズムはずーっと昔からアホでしたけどね……。
たとえばApex Legendsのサーバー状態を確認したくて「apex」とリアルタイム検索をかけると、
ユーザー名にapexを含む人の全然関係ないつぶやきが引っかかってくるんです。
不便だからなんとかしてくれと十年近く前から言われていますが、いまだ改善されていません。


日々深刻化するキャンセルカルチャーに加えてスパムもやりたい放題……。
これらから逃れるにはクローズドコミュニティに潜ってそこだけで活動するしかないように思います。
しかしネット成長期を経験した自分としては、
できれば初期Twitterやニュー速VIP・なんでも実況J板全盛期の2ちゃんねるのように、
匿名でワイワイ話す場もどこかにあって欲しいと言うのが本音です。
でも、格差社会と不景気が蔓延する社会事情も考慮すると
それはもうシステムの改善だけではどうにもならないような気がしないでもないです。


ともあれ、Facebookもダメとなると、
もう一周回ってネットよりリアル世界を優先するのが無難かなという気がしてきます。
交流はネットよりリアル友人、情報収集はテレビやラジオ、新聞を優先するという感じ。
もしかすると、世間の多くの人はそのことにとっくに気づいていたりするのでしょうか。
自分のネット依存はもう取り返しのつかないところまで来ていますが、
そう考えると思春期にネットが存在しなかったもう一回り上の世代が心底羨ましいです。


#7198

熱中できるものがある人には良い時代

今日の出来事ネット文化

自分個人としては、いまの世の中は個人がやりたいことをできるという点では、
非常に恵まれている時代だと思っています。
起業や独立も前時代と比べるとかなりハードルが下がったし、
クラウドファンディングのように個人の活動を支援する仕組みも結構確立してきました。
ことIT技術に関しては、オープンソースの恩恵によって車輪の再発明をする手間がごっそり減り、
自分のやりたいことだけに集中できるようになりました。
ノーコード開発アプリやChatGPT、IDEなど開発支援技術の進歩も目覚ましく、
以前ほど技術力を問われなくなったと感じます。
自分ができない部分はクラウドソーシングなどを活用することにより難なく実現できます。
これにより無名の個人が大企業の商品を追い越して話題になるケースもみられるようになりました。
例としては2017年に一世を風靡した『どうぶつタワーバトル』や、
Yahoo!乗換案内より4年先行してリアルタイム路線図を作った『Mini Tokyo 3D』などがあります。
活動の細分化と深化はいっそう進み、あらゆる活動が広く認められるようになりました。
どんな活動にも賛同してくれる人がいて、たいてい明確にコミュニティが存在しています。
そのこと自体はとても良いことだと個人的には思っています。
要は、個人の「好きなこと」は倫理に反しなければ結構なんでもできてなんでも認められる時代。


個人的には、昨今はネット黎明期以前と比べると価値観の転換が起こっていると思っています。
現代で重視されるのは、自分が本当に好きなものを見つけられたかどうか。
それは場合によっては従来の社会で重要とされていた諸々のステータスよりも重要になります。
それはたとえば学歴や知識量、経済力や所属する企業の有名度、あるいは恵まれた容姿など。
それらは、個人の活動においてなんの役にも立たないことさえあります。
もちろん社会人としては役に立ちますが、学歴が重視されなくなってきているのも事実です。


むろん社会人として全力を尽くすという人生もアリだと思います。それはそれですごいことです。
でも、いまや「個人の趣味」がネットを通じて大衆に認められる可能性があり、
それによって生活している人も結構増えてきました。表舞台ではYouTuberが目立ちますが、
実は多種多様な同人活動が成り立つ時代でもあります。
だからこそ、思春期までに好きなものを見つけることはいままで以上に大事になっていると思うし、
なんならそれは就活なんかよりもよっぽど大事だと思うわけです。


しかし、この手の個人活動は社会人と違って企業の制約に縛られない自由度の広さがある一方で、
同じことをする同士のコミュニティに所属するようになると、
どこかで「本当の本当にそれが好きなのか」を問われる段階にぶち当たります。
ただの願望や自己満足や構ってちゃんの一環としてそれを好きなことと自称しているだけでは、
本当にそれが好きな人の熱意にどこかでついていけなくなり脱落していくことになります。
それでもコミュニティから脱落するのが嫌で抵抗を試みたとき、
結構着手するのにエネルギーを要したり面倒くさいと思ってしまったりして、
いつしか自分は実はそれがそれほど好きではないということに気付かされるわけです。
本当にそれが好きな人は、気合を入れないとそれができないなどということは決してありません。
息を吸うようにその活動を継続していて、活動が止まることはありません。
一方、単なる「にわか」レベルではある程度のところで飽きてしまい、
そこから先は活動を継続するのにさらに多くのエネルギーを要するようになります。
これでは本当に好きでやっている人たちと何もかも乖離して当然です。


特定の活動をしたいと思ったら、それが好きでさえあればいい。
でも、実はその唯一の条件である
「それが嘘偽りなく好きであること」を満たすのはなかなか難しいという印象があります。
これは趣味のみならず仕事にも言えるし、なんなら恋愛にだって言えるかもしれません。
なんらかの「ガチ勢」であることは、
現代を豊かに過ごすためのカギになるのではないかと思っています。
逆に言えば、あらゆる分野にガチ勢が跋扈するこの世の中では、
「にわか」は淘汰される存在であることは否定できない事実だと思います。
承認欲求不満なのでなんでもいいから閉じたコミュニティに所属したい、チヤホヤされたいなど、
にわかであることを隠して特定のクラスタを自称する動機はいろいろあると思いますが、
自分の心に嘘をついて何々が好きだと言い張っていると悲惨なことになるということですね。


にわかそのものが悲惨だと言いたいわけではなく、
にわかであることを偽って特定クラスタに首を突っ込むと悲惨になるという意味です。
浅く広い趣味の持ち方は、それはそれで生活を充実させる方法が別にあると思いますが、
個人的な人生経験から言ってなんらかのガチ勢である方が人生が満たされるような気はします。
学生時代にこれといった趣味も「推し」もついに発掘できなかった人が、
社会人になってからの人生を持て余して生きる意味に悩んでいる人を何人か見たことがあります。
ネットコミュニティは良くも悪くも先鋭化が進んで、
そういう人を受け入れるコミュニティが減ったと思います。
5ちゃんねるの雑談系がいちおうその受け皿の代表例になるのでしょうか……。


そういう人を見ていると、思春期の家庭環境ほど人生において重要なものはなく、
もう半分くらいはそこで死ぬまでの生き方が運命づけられるのではないかと思うほどです。
自分も思春期に親の意向を全力無視してコンシューマーゲームとweb制作に打ち込んだことが、
社会人以降の生活基盤になっているという実感があります。
もしも親の望む通りにそれらの趣味を捨ててガリ勉くんになっていたら、
それなりの学歴を手にする代わりにいまごろ空虚な人生に相当悩んでいたかもしれません。
それは都合の良い仮定でしかありませんが、
いずれにしろ、自分が学生時代にゲームにのめり込んだことは間違っていなかったと思っています。
それを否定するということは自分そのものの否定にしかなりませんからね。


#7179

Pixivの劣化について考える

今日の出来事ネット文化

特定の分野を独占しているようなwebサービスの運営期間が長くなってくると、
なぜかどんどん改悪してユーザーにとって使いにくくなっていくのはよくあることです。
競合相手不在による運営の怠慢なのか、ユーザーが増えすぎて対処しきれなくなるのか、
原因は定かではないですが、改悪するケースがかなり多いのは確か。
GAFAの主力サービスだってここ数年で改悪されたとよく言われますしね。


'00年代からイラスト投稿サイトとして続いている「pixiv」もそのひとつです。
pixivはその性質上、同人活動のプラットフォームとして機能している側面もあり、
それは昔からいまも変わっていません。漫画家の卵が作品を投稿していたり、
イラストレーターを目指すユーザーが練習絵をアップしていたりします。
クリエイター側から見て重要なのは言わずもがなですが、
それは利用者側から見て作品がタグによってまとめられるため、
特定クラスタの作品を探しやすい、ひいては推しのクリエイターを見つけやすい側面もあります。
近年は旧Twitterをメインの活動場にしているクリエイターは多いですが、
そういう人たちもpixivにも同時投稿するという人は多いように思います。


こうなるとpixivは特定キャラクターの作品を探す場所としてうってつけ……と思うじゃないですか。
実はこれは半分正しくて半分間違っています。
半分合っているというのは、プレミアム会員になれば確かにタグベースでの検索は機能します。
逆に言えば、課金しなければそういう用途では使えないということです。
どういうことなのか。


pixivでは、検索結果は常に「投稿が新しい順」で表示されます。古い順でもいちおうできます。
しかし時系列によるソートはほとんど意味がありません。
なぜなら投稿者の中には悪意の有無はさておき、
とんでもなくヘタクソな絵をアップする人が少なくないからです。むしろ圧倒的多数派です。
その低クオリティで精一杯なのか、人を不快にしようとしてアップしているのか、
投稿者の思惑は分かりませんが、いずれにしろ見る側はそんなのは見たくないわけです。
しかし、「いいねの多い順」等はプレミアム会員しか使えないので、
結局低クオリティの落書きを「見ないようにする」ということは無料の範囲ではできません。
(ちなみに単純な「いいねの多い順」はそれはそれで18禁絵だらけになってしまっているので、
pixivプレミアムの設定では「女子のいいねの多い順」でソートすることもできる)


いちおう、スパム対策にミュート機能というものもあります。
これを使えば特定ユーザーの投稿を非表示にできるというものです。
それならせめて、不愉快なユーザーを片っ端からミュートすれば平和になる……と思いきや、
なんとこれもプレミアム限定なんです。ここが一番腑に落ちない。
正確には無料ユーザーでも1人まではミュートできますが、もはや何の意味もありません。
運営はスパムまがいな不愉快な絵を投稿する人を擁護する立場なんでしょうか。


一所懸命に描いた上でクオリティが及ばない作品に不快感を感じることなど無いのですが、
pixivというのは性癖の博覧会みたいな側面もあり、
理解し難い特殊性癖の絵を恥ずかしげもなく全年齢指定で投稿する人も少なくありません。
特に近年は海外勢(英語圏)のユーザーにその傾向が強い。
ちょっと精神的にヤバい人なのか、
同じような構図のアブノーマルなヘタクソ絵をとんでもない数投稿しているんですよね。
Stable Diffusionで生成したわけでもなさそうなので全部手描きしているのでしょう。
しかもそういうユーザーが特定キャラクターのタグの検索結果に何人もいる。
最悪の場合、そういう投稿がほとんど占拠してしまっているようなタグもあります。
運営はこれらをセンシティブコンテンツ扱いしないどころかミュートさえさせないという。
なんでそういう方針にしてしまったのか理解しがたいです。
これのせいで好きなキャラクターの絵を探すことを諦めた人は多いのではないでしょうか。
閲覧者側が不快な気持ちになって去っていくだけで済むならともかく、
それは結局真面目に同人活動している側がファンを獲得する機会を減らしていることでもあり、
結構深刻な問題なのではないかと思います。
ある程度ファンを獲得した人は旧Twitterに移動するなどすれば対処できるかもしれませんが、
駆け出しの絵師なんかにとっては黎明期と比べると厳しい環境なのではないかと。


うーん、でもここまで書いておいてなんだけど
これって本質的には運営というよりも投稿者が全面的に悪いような気がする。
冒頭で長期運営しているサービスは改悪する傾向があると書きましたが、
Google検索の悪質サイト問題やAmazonのサクラ問題だって
サービスを悪いことに使っている人が消えればなんの問題もないわけですからね。
単にネットの治安が悪くなったというだけの話なのかも。
とはいえGoogle検索から悪質サイトを完全に締め出すのは結構難しそうです。
その点、Pixivはまだ対処が簡単な方のはずなので頑張ってほしいところ。
5いいね以上の作品のみ表示する、海外の投稿を非表示にする等やり方はいろいろあるはず。
試しにポケモントレーナーのリーフちゃんで検索して新しい順に80ページほど遡ったところ、
2016年以前は海外からのアブノーマルな投稿がまったく存在しないことが判明しました。
逆に2017年以降は完全に地獄です。この頃に何か転機があったのでしょうか……。


#7069

不寛容社会の子育て

朝、新宿行きの京王線に乗っていたら子連れの乗客が立っていました。
通勤時間なのでかなりの混雑状況です。
すると、子どもを抱えた母親の前に座っていた男性がふと顔を上げると、
「どうぞ座ってください、気づかなくてすみません!」と気前よく席を譲っていました。
電車を利用しているとこういう場面は稀に遭遇します。


ネットを見ていると、子連れ客は「子連れ様」と揶揄され叩かれがちです。
先日もスープストックトーキョーというチェーン店が離乳食を無料提供することを発表し、
なぜか軽く炎上していました。本格的にモラルが終わってきている感じがします。
子連れ客を叩く根拠としては、「うるさく泣き喚く子どもを宥めるのは親の責任であり、
それを放置しているのは周囲に対して迷惑だ」「子連れは敬えという上から目線が鬱陶しい」
といった意見が主に散見されます。
が、自分個人の経験で言えば、
泣き叫ぶ子どもを放置する親は過去1度だけ八重洲のカフェで遭遇したことがありますが、
あれはかなりのレアケースで数年に1度出くわすかどうかといったレベルだと思います。
子連れであることを理由に高圧的に振る舞う親なんて見たことがありません。
むしろ電車内で子どもが泣き出したので周囲に謝っている母親を見たことがあるくらいです。


しばしば指摘されるように、結局子連れ叩きは独身高齢女性の嫉妬でしかないのだと思います。
むしろ嫉妬を完全に排除して論理的に子連れを叩くことなんてできるんでしょうか。
よっぽどイレギュラーなケースをその界隈の標準かのように語るのはフェアではなく、
それは子連れに限らず(もちろん独身女性も)一概に叩くことはできません。


ただ、ひとつ言いたいのはこの超少子高齢社会で子どもを産み育てる決意をした人というのは、
基本的に敬意を表するべきであって見下すなんてとんでもないということです。
いまから産まれてくる子どもは
生まれながらにして3000万円以上の世代格差を背負っていると言われています。
将来自分たちの数倍はいるであろう老人を支えなくてはならないことが確定的に明らかだからです。
それが明白だから、もう若年層は子どもを欲しくない人というのが多数派になりつつあるわけで。
この衰退社会で子育てをするというのは、それなりの覚悟が必要でしょう。
価値観の違いだけじゃなく物価高のスタグフレーションで金銭的にも相当厳しいだろうに。


それを、もしかしたら将来その子どもが納めた税金で生きていくかもしれない独身風情が、
子どもや子どもを育てている人を叩くなんて本当に失礼千万なことです。
子どもを産むことを諦めたのならせめて静かにしていろと言いたい。
まあ年齢的にアウトでも諦めきれないからこそ嫉妬して毒を吐いているんでしょうけど……。


独身男性も某所に蠢いていてよく女叩きをしていますが、
最近は独身女性も悪目立ちしてきていて嫌な傾向だなと思ってしまいます。
そして改めて思うのは、ネットの常識は現実の非常識であることも間々あるということですね。
ネットに毒されすぎないように気をつけたいと思います。


#7050

中途半端は埋没する

SNSによる中央集権が進んだインターネットを俗にWeb2.0と言いますが、
自分は世代的にはギリギリWeb1.0の住民です。
Web1.0とは、要するに個人でサイトを作って個別で発信しそれが集約されない世界ですね。
まあ自分がネットに触る頃には「ウェブリンク」だの「登録型検索エンジン」だのがあり、
情報を集約しようという動きはすでにありましたが、
いまのように猫も杓子もビックテックのサイトを使うような雰囲気ではありませんでした。
ともあれ自分はWeb1.0でネットを知ったからこそ、
自分でサイトを作って発信したいというモチベーションだけはそれなりにあります。


一方、Web2.0の住民としては出遅れてしまい、半ば手遅れになっている感は否めません。
Web2.0における成功というとTwitterのフォロワー数やYouTubeの登録者数などを指す……
と自分は認識しているのですが、そういう物差しで自分は下の世代に勝てそうにありません。
いちおう古参らしくSNS歴だけは無駄に長いので、
その期間で数字自体はある程度盛っていますが実体が無いのであまり意味はありません。


まあ、フォロワー数なんて無意味、登録者数なんて無意味という意見も分かります。
そこに価値観をとらわれると、あたかも人生がSNSに飲み込まれてしまう怖さがある。
昨今のZ世代による飲食店テロだってそういう価値観に飲み込まれた結果でしょう。
だから、単に数字だけを追いかければいいという問題ではない。
ただ一方で、フォロワーが存在しないプラットフォームでの活動が虚しいのも事実です。
やっぱり、ネット活動をするからには支持してくれる人が欲しい。
そういう存在が無い状態での活動はこのブログみたいに自省くらいしか意味が無いわけです。
ブログは自省にこそ意味があるのでその辺は割り切れますが、
動画やSNSでの活動はやっぱり他者に見てもらってナンボという側面があります。


他者に見てもらうためには、どうしても「自己満足」というレベルに留まっていては芽が出ません。
そのレベルのコンテンツはネット上に無数にあるからです。
もはやWeb1.0の時代と違ってネットユーザーの数は爆発的に増えたので、競争相手も多い。
そんな中でも芽が出ている人を見ていると、
やはりどこかしらユニークな活動に専念している人が多いです。
「あれもこれも浅く広くやります」というコンセプトで成功している例ってあまり見ない気がする。
これはおそらくキュレーションアルゴリズムが関係しているのでしょう。
専門特化したチャンネルやアカウントの方がオススメに表示されやすく、
結果として多くの人の目に留まりコンテンツとして成功しやすい。
浅く広く手を出していると、
アカウントが特定の検索キーワードに引っかからないので必然的に他者の目に留まりにくい。


キュレーション(オススメ表示)はAIによってパーソナライズされていますが、
どのプラットフォームでも一定以上の閲覧数が無いとそもそもキュレーション対象になりません。
なので、現状はコンテンツの成否で言えばえげつない格差が生まれているはずです。
閲覧されるコンテンツは指数関数的に閲覧数が増えていく一方で、
閲覧されないコンテンツはとことん閲覧されない。その成否を分けているのは基本的にはAI。


Web2.0の時代でも「継続は力なり」という格言は通用するようで、
活動するにしても更新頻度の高さはかなり重要になるようです。
AIがキュレーションしてくれるまではひたすら少ない閲覧数で耐え続けなければならないけれど、
一方で投稿を絶やしてしまった意味がないわけで、
そう考えると現代のネット活動というのは非常に我慢強さを求められると言えそうです。
しかも、それに加えてユニークな活動を考える企画力も求められると。


Web1.0が終わる兆しが見えてきたのはYouTubeが登場した2006年ですが、
日本でネット文化がWeb2.0にバージョンアップしたのは2011年の震災後だと思っています。
誰もがTwitterをやるようになり、YouTubeの個人チャンネルが影響力を持つようになり、
Web1.0は淘汰されたと言ってもいいような状況になった。
自分はそれを肌で感じつつも YouTubeチャンネルにピクミンのやり込み動画を上げるなど抵抗を試みましたが、
結局社会人になって忙しくなり、なし崩し的にWeb2.0での成功は諦めるようになりました。
が、12年経ったいまでもたまに未練を感じることがあります。
上京以前のような無茶苦茶な残業も無くなって社会生活も安定してきたいま、
改めてネット上で新しい活動をすることを考えてみてもいいのかもしれない……?
いや、でも毎日動画投稿って冷静に考えれば相当ハードル高いですけどね。
やっぱり現実的ではないかも。


#7014

匿名掲示板の功罪

よく「日本のネットマナーは最悪だ」という言説を見かけますが、
これは2ちゃんねるのイメージが非常に強く影響しているのではないかと思っています。
海外にも2ちゃんねるに相当するネットコミュニティは存在するだろうし、
そこではおそらく2ちゃんねらー並にマナーの悪い連中が存在するのでしょう。
ただ、我々日本人はそういうコミュニティを知らないので、
2ちゃんねるだけを名指しして「日本人はネットマナーが悪い」と言ってしまいがち。
まあ、確かにネットリテラシー教育は先進国の中でも進んでいるとは言えないし、
その辺は最近のZ世代の暴走を見ていても感じるところです。
ただ、海外の実情を把握していない以上は日本が突出して悪いと断言することはできない。
どこも似たようなものなのかもしれません。


この辺の偏見は、やっぱり2ちゃんねるが良くも悪くも有名になったせいかなとは思います。
電車男のようなポジティブなニュースもないわけではないですが、
2ちゃんねる→5ちゃんねるの歴史全体から言えば、
ネオ麦茶事件や秋葉原無差別殺傷事件、なんJ民による弁護士いやがらせ騒動などなど、
悪いイメージを強めるニュースの方が多いのではないでしょうか。
そして「2ちゃんねる=アンダーグラウンド」というイメージが定着する一方で、
非匿名の掲示板サイトが登場する前にSNS時代に突入してしまったので、
掲示板=無責任に書き込むところというイメージを持ってしまうのも仕方ないことなのかなと。
まあ、最近はSNSも無法地帯になっている感は否定できないですが……。


とにかく海外の実情を把握しない限りは、
2ちゃんねるを持って日本のネットマナーは最悪だと言い切ることはできない。
ただ一方で個人的に引っかかるのは、Nintendo Directなど日本のエンタメ各種公式アカウントが、
グローバルに情報展開をするとき、日本語圏だけコメントを禁止することが多い点です。
Nintendo Directなんてまさにその典型例ですよね。
世界同時放送で英語圏などはYouTube上でチャットが開放されているのに、
本家本元であるはずの日本語版ではチャットが解禁されたことはありません。
これは任天堂だけでなく他の大手公式アカウントでも見られる傾向です。


このことから、少なくともエンタメ大手では
日本ユーザーのマナーを良く思っていないと考えるのは不自然ではありません。
なので、日本全体のマナーが世界的に見て良いか悪いかはなんとも言えないけれども、
少なくとも「日本のゲーマー」に限っては
公式が危険視するほどマナーが悪い可能性は否定できないかも。
それは、先に挙げた2ちゃんねるのゲーム関係の板を見ていても納得できるところではあります。
ゲーム界隈って頭のおかしい人が一定数いて、あらゆる作品にアンチが付き纏いますからね……。
こういう実情を考慮するとコメント禁止は仕方ないのかもしれない。


ただ、海外ではそうはならないのが非常に不思議です。なぜ海外は許されているのだろう?
日本のゲーマーだけマナーが悪いのだとしたら、それはなぜ??
この辺はいつもNintendo Directなどの公式情報を見て気になるところではあります。


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